女子はストリート、パークともに3人

 一方、女子はストリート、パークともに3人が出場。誰もが表彰台を狙える実力者がそろった。

 ストリート女子は吉沢恋、中山楓奈、赤間凛音の3人。14歳の吉沢は2021年日本選手権で5位に入るなどして注目を集めた。オリンピックの予選シリーズでも着実に好成績をあげて代表の切符をつかんだ。

2024年6月23日、パリ五輪予選シリーズ、ブダペスト、スケートボード女子ストリート決勝での吉沢恋

 東京オリンピックで銅メダルの中山も健在。昨年5月に鎖骨骨折の怪我を負うなどして実力を出せない時期もあったが巻き返して代表入りを果たした。

 赤間は15歳。12歳で出場した2021年日本選手権で東京オリンピック金メダルの西矢椛らを破り優勝、脚光を浴びた。オリンピック予選シリーズでも好調を維持し、昨年6月のイタリアでの大会と今年3月のアラブ首長国連邦での大会で優勝するなど好成績を残してきた。金メダルを目標にパリに臨む。

 パークの女子3人も楽しみな選手が代表に名を連ねる。

 5歳からスケートボードを始めた開心那は早くから頭角を現し、2019年の日本選手権で優勝。東京オリンピックには日本選手団で最年少の12歳で出場し銀メダルを獲得。12歳でのメダルは、日本史上最年少記録であった。

 オリンピックの選考大会では6大会中5大会で表彰台に上がり、抜群の安定感を見せた。前輪の車軸でコースの縁をすべる「ノーズグラインド」をはじめ、高い技術を誇る。東京では果たせなかった頂点を目指す。

 その東京で金メダルだったのが四十住さくら。コースの縁を使った「リップトリック」をはじめ多彩な技を見せる。オリンピック予選の期間中は怪我にも苦しんだが乗り越えて代表入り。

「連覇を目指して頑張ります」

 再び頂点に立つ姿を思い描く。

2024年6月23日、パリ五輪予選シリーズ、ブタペスト、スケートボード女子パーク決勝での草木ひなの 写真=AP/アフロ

 抜群のスピードを誇るのは草木ひなの。臆することなく思い切りのよい滑走が特徴で、空中で1回転半する大技「540」も持ち味とする。昨年の世界選手権で銀メダルを獲得するなど、世界有数のスケートボーダーに成長した。

 成績もさることながら、いかに自分の表現ができるかにも重きを置く彼らの、大舞台でのパフォーマンスに期待したい。