「自分ならではのダンスを」

 女子は「AMI」こと湯浅亜実、「AYUMI」こと福島あゆみが出場。

 湯浅は流れるように途切れることのないダンスが特徴で、即興で流される音楽を捉えて曲に合わせて表現し、さまざまな技をこなせる。2018年、「Red Bull BC One World Final」の初代王者となり、2019、2022年の世界選手権で優勝。昨年は「Red Bull BC One World Final」で2度目の優勝を飾っている。

 福島はさまざまなオリジナル技を生み出し、独創性が光る。

 技もさることながら、福島が紹介されるときに語られるのは年齢だ。

「スポーツとしての大会に出るダンサーの中では、年齢はいちばん上です」

 という福島本人の言葉の通り、10代をはじめ若い世代の活躍が目立つ中、福島は41歳。しかも21歳から始めたという点でも異色だ。それでも「自分ならではのダンスを」と打ち込み、今日がある。

 福島も国際大会で数々の実績を持ち、2021年の世界選手権で優勝し、昨年の世界選手権でも銀メダルを獲得している。

 つまりは世界のトップを狙える2人が日本にはそろっている。

 世代もこれまでの足取りもさまざまだが、共通するのはブレイキンへの愛着と情熱だ。初めてオリンピックで採用されたパリでブレイキンの魅力を伝えたい、そんな使命感とともに大舞台に挑む。