文=酒井政人

2022年11月6日、全日本大学駅伝、8区を走る花尾恭輔(駒大) 写真=SportsPressJP/アフロ

王者・駒大は2区佐藤、7区鈴木

 11月5日に開催される全日本大学駅伝の「メンバーエントリー」が11月3日に発表された(選手と補員の交代は最大3人)。当日変更を予想しながら、今大会の戦いをシミュレーションしていきたい。

 まずは4連覇を目指す駒大だ。10月の出雲駅伝を完勝して、2年連続の「駅伝3冠」に向けて絶好のスタートを切った。以下がメンバーエントリーになる。

1区9.5㎞ 赤津勇進(4年)
2区11.1㎞ 佐藤圭汰(2年)
3区11.9㎞ 小山翔也(1年)
4区11.8㎞ 赤星雄斗(4年)
5区12.4㎞ 伊藤蒼唯(2年)
6区12.8㎞ 花尾恭輔(4年)
7区17.6㎞ 鈴木芽吹(4年)
8区19.7㎞ 山川拓馬(2年)
補員 白鳥哲汰(4年)、安原太陽(4年)、篠原倖太朗(3年)、庭瀬俊輝(2年)、安原海晴(1年)

 順当なら篠原倖太朗(3年)が1区もしくは3区に入り、安原太陽(4年)の起用も濃厚。前回のように2区佐藤圭汰(2年)でライバル校を突き放して、レースを優位に進めることができるだろう。

 そして7区に主将・鈴木芽吹(4年)が登録された。夏合宿で本人に取材したときには、「個人的には7区が希望です。昨年の田澤(廉/現・トヨタ自動車)さんのように自分のところで勝負を決めたい」と話していた。ライバル校の区間配置を考えても、駒大の4連覇は「7区鈴木」に懸かっている。

 

中大は〝先制攻撃〟で初優勝を狙う

2022年11月6日、全日本大学駅伝、6区を走る吉居大和(中大) 写真=SportsPressJP/アフロ

 駒大のライバルになるのが中大だ。出雲駅伝は1区で大きく出遅れたが、今回は超攻撃的なオーダーを組んできた。5000mで13分20秒台のタイムを持つ3人を1~3区に並べてきたのだ。なお7区と8区は昨年と同じ配置になる。

 オーダーは1区吉居駿恭(2年)、2区中野翔太(4年)、3区吉居大和(4年)、4区柴田大地(1年)、5区本間颯(1年)、6区吉中祐太(2年)、 7区湯浅仁(4年)、 8区阿部陽樹(3年)。 浦田優斗(3年)、山平怜生(3年)、 溜池一太(2年)らが補員となる。

 絶対エース・吉居大和は出雲を欠場したが、箱根駅伝を2年連続で快走(2年時は1区で区間新、3年時は2区で区間賞)するなど圧倒的な爆発力を誇る。4区以降の戦力は駒大が優勢なだけに、中大は3区終了時で駒大から〝大量リード〟を奪っておきたい。

 駒大との戦いを想定すると、吉居兄弟が出雲1区で区間賞を獲得した篠原とマッチアップする可能性が高い。2区は駒大・佐藤のスピードが勝るだけに、篠原が入る区間の〝対決〟が優勝争いの最初の山場になりそうだ。

 前回3位の青学大は出雲2区で駒大・佐藤と区間賞をわけあった黒田朝日(2年)を2区に配置した。5000mで13分30秒台のスピードを持つ選手が多いだけに、1区で好スタートを切って、上位でレースを展開していきたい。

 前回4位の順大は2区にエース三浦龍司(4年)を入れて、5000mで13分22秒99の高校記録を持つ吉岡大翔(1年)を補員登録した。吉岡を1区に投入することになれば、世界で戦う三浦がトップをひた走るシーンが見られるかもしれない。

 前回5位の早大は1区間瀬田純平(2年)、 2区山口智規(2年)、3区石塚陽士(3年)、4区工藤慎作(1年)、 5区菖蒲敦司(4年)という布陣。前半区間で波に乗って、目標の「3位以内」を目指していく。

 14年ぶりに出場する東農大は2区にスーパールーキー前田和摩を入れてきた。箱根駅伝予選会の疲労が心配されるが、学生駅伝でどんなデビューを飾るのか。

 国士大は2区にピーター・カマウ(3年)を配置。東京国際大はアモス・ベッド(1年)を補員登録しており、何区に起用してくるのか。

 中盤区間に強烈なアクセントをつけてきたのが出雲駅伝で3位に躍進した城西大だ。3区に出雲3区で区間賞を獲得したヴィクター・キムタイ(2年)、4区に箱根駅伝で2区を務めた斎藤将也(2年)。そして最終8区にユニバーシティゲームズ10000m銅メダルの山本唯翔(4年)を配置した。2区終了時で上位校に大きく引き離されなければ、出雲の〝再現〟が十分に期待できる。