オフの日もクラシックなマインドが息づく

写真=ROTA/Camera Press/アフロ

 イングランド北西部・湖水地方のケズィックにあるホテルで休暇滞在。山へ散歩に出るときは古典的なブリティッシュハンティングスタイルが基本のよう。「全体的に茶のグラデーションのコーディネートにアウターのグリーンを拾ったニット、ソックスが効いています。またニッカボッカパンツにソックスをブーツにインするという高等テクニックも素晴らしい。小物のアイテム選びも絶妙です。ステッキ、ハンチング、手に持ったマフラーや茶のマウンテンブーツなど洋服との相性がとても良いです」。


 新しい英国王・チャールズ三世は数十年愛用している革靴やジャケットにはパッチを当て、修理して使い続けている。その様は“チャールズパッチ”と呼ばれるほど。「使い捨て社会から脱却し、より循環型経済に移行することが急務だという認識が広まってきたなら、これ以上の喜びはない」と語るように、モノを大事に使い続ける姿勢を示すことが真のウェルドレッサーと言えよう。

 

四方章敬(しかたあきひろ)
1982年京都府生まれ。スタイリスト武内雅英氏に師事し、2010年に独立。ドレスファッションに精通し、「LEON」「MEN’S EX」「MEN’S CLUB」など、多くのメンズファッション誌からオファーを受ける敏腕スタイリスト。業界きってのスーツ好きとしても知られ、イタリア・ナポリまでビスポークに赴いた経験もある。最近はセレクトショップやブランドと共同でウェアのプロデュースを手掛けるなど、活躍の幅を広げている。