順調にファンを増やし、2017年には10年をかけた全236室の客室改装が完了。個性的なパブリックスペースも充実するなど、魅力が増した。浮見堂のある池を中心に広がる約22万坪の敷地は、さながらテーマパークのよう。長屋門や築100年以上の南部曲屋などが池畔に点在し、どこか懐かしい気持ちになる。

「八幡馬ラウンジ」は青森県南部地方の伝統工芸品「八幡馬」を設えた貸切制ラウンジ(宿泊者限定で1500円)。

 客室タイプは半露天風呂付き客室を含めて6タイプある。青森の方言で「心地いい」を意味する「あずまし」タイプの客室では、青森県南部地方の伝統工芸品「八幡馬(やわたうま)」の置き物や「南部裂織(なんぶさきおり)」ベッドランナーなどを使って客室をあたたかい雰囲気に仕上げている。

客室の半露天風呂。大浴場はまだ不安という方は部屋温泉をぜひ。

 この宿のもうひとつの大きな魅力は温泉だ。アルカリ度の高い泉質で肌心地優しく、体を芯からあたためる。名湯は池に浮かぶ露天風呂「浮湯」、内湯「ひば湯」、地元で長年親しまれる「元湯」、「足湯」で楽しむことができる。

露天風呂「浮湯」は圧倒的な開放感。写真=星野リゾート
内湯の「ひば湯」。pH9.1のアルカリ性単純温泉で美肌作用があると言われる。写真=星野リゾート

 

のれそれ青森〜ひとものがたり〜

古民家レストラン「南部曲屋」の朝食(写真)。夕食は郷土の味覚満載の「七子八珍会席」。

 星野リゾートでは「最高水準のコロナ対策宣言」をいち早く行い、長期化するWithコロナ時代の旅の在り方として、徹底した3密回避の旅を提案している。

 青森屋では例えば、送迎車乗車時・館内入館時の検温、渡航歴などアンケート記入。館内随所と全客室の手指アルコール設置、パブリックスペースでのソーシャルディスタンスの徹底、大浴場の混雑度がスマートフォンでわかる独自サービス、抗菌素材導入の新ノーマルビュッフェなどだ。

7月よりビュッフェ会場も抗菌素材を導入するなどして再開。

 ちなみにアクセスは青森空港、三沢空港(51日ぶりに運航再開)、東北新幹線八戸駅から送迎車が運行(予約制)。最寄りの青い森鉄道三沢駅からは徒歩圏内にある。

 青森屋のコンセプトは「のれそれ青森(青森の方言で目一杯の意味)〜ひとものがたり〜」とある。今年の祭りは中止だが、それでも例年同様に、「ひとものがたり」を存分に旅行者は滞在の温泉宿で感じるはずだ。