メールやSNSなど、テキストメッセージでのコミュニケーションが増えた現代。自分の意図に反した内容として相手に受け取られてしまい、トラブルになった経験はないだろうか。

電話であれば声のトーンなどで、ある程度は相手の感情を汲み取ることができたが、メールやチャットなどデジタルツールの普及に伴い、伝えられる情報はメッセージの内容だけに限られるようになってきた。

こうしたデジタルツールは付随する発信者の感情を伝達できないため、お互いの勘違いなどからトラブルになることも多い。

しかし、VRを用いたコミュニケーションでは、これが改善できるかもしれない。

この度、ソーシャルゲームやVRファンドなどを展開するコロプラと、その100%子会社である360channelは、VRヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着した状態で視線や顔の動きを追跡し、VR空間内のアバターへ瞬時に反映させる技術を用いた新たなコミュニケーションシステム「FACE」を開発したとして記者発表会を開催した。

コロプラが発表したVRコミュニケーションのためのシステムとは

「FACE」のシステムは複数の民生品や既存技術を組み合わせることで実現している。ハードウェアについては、

・視線追跡……アイトラッキング機能を備えたHMDである「FOVE」
・表情トラッキング……表情を読み取るセンサーであるBinary VRの「development kit」
・アバターへの表情反映……視線や表情データをリアルタイムにアバターへ反映するHoloteh Studiosの「FaceRig」

などを組み合わせ、これにCRIミドルウェアの技術や、360channelの培った同期通信システムによって、リアルタイムに表情が反映されるアバターを用いた複数人での音声通話が可能となった。

複数人のアバターで一緒に写真撮影もできる。現在は3人までだが4人同時接続までは実現できそうとのこと