「スケートボードって楽しいんだよって」

「ここまでスケートボードに打ち込んでこられたのは、ほんとうにみんなのおかげだと思っています。AXISの方たちだけじゃなく取材陣の方だったり学校の友達だったり、家族、親戚の方たちだったり、ほんとうにみんなに支えられてるなって思っています。高校の壮行会があったんですけど、理事長、先生も『楽しんできてね』と言ってくれて、友達も無理しないでね、みたいに言ってくれます」

 原動力をそう語る。心の底から楽しんでいるかのような、草木の思い切りのいい、けれんみのない滑りには、あるいは草木というスケートボーダ―その人には、まっすぐな心とともに周囲を笑顔にする力がある。多くの支えはその裏返しにほかならない。

 将来はいろいろな国に行ってみたいと言う。

「Red Bullさんもスポンサーについて、これからイベントなど呼んでもらえるようになると思うので、海外をまわってもっと自分のことを知ってもらえたらなと思います」

 パリはその契機となる大会でもある。

 ブダペストでは出せなかったトリックも入れて、理想の滑りを見せたいと言う。

「抱負は、ひとことだったら『かましてきます』と言いたいです」

 そして笑顔で続ける。

「スケートボードって楽しいんだよって、みんなに思ってもらえるような滑りができたらなと思います」

 世界に披露する日を、心待ちにしている。