2023年の黒字の原動力はCセグメントだった
インパラートは最近の経営状況についても説明してくれた。「2023年にアルファロメオはグローバルに7万台を販売しました。これは前年比プラス30%に相当するもので、このためブランドとしては黒字になりました」
アルファロメオは2021年と2022年は赤字だったとされるので、それを黒字に転換させたのは、2021年1月にブランドCEOに就任したインパラートの力といって間違いなかろう。
同ブランドが黒字となった最大の理由は昨年発売されたCセグメントSUVのトナーレにある。ちなみに昨年の販売増を地域別に見ると、ヨーロッパで+46%、中東/アフリカで+74%だったのに対して、アジアは+7%に留まった。「アジアではトナーレを2023年下半期に発売したことが、その理由です」 インパラートはそう言明している。
トナーレが成功を収めた理由はいくつかあるが、そのうちもっとも重要なのが信頼性や品質の向上にある。「JDパワーの初期品質調査でアルファロメオはプレミアムブランドのナンバー1にランクされました。これは私たちの評価ではなく、第三者機関によるもので、ライバルにはレクサスやポルシェなどが名を連ねていました」
さらにはトナーレの扱い易いサイズや手頃な価格も人気の秘密と見てよさそうだ。
このトナーレに続いてデビューするのがミラノである。
「ミラノにはEV版とマイルドハイブリッド版の両方があり、既存のジュリエッタやミトを所有するオーナーに対する、私からの小さな回答です」 インパラートのこの言葉から理解できるのは、ミラノがCセグメントもしくはBセグメントのモデルであるということと、ミラノがアルファロメオ初のEVとなることの2点だ。