2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」に合わせ特別展が開催。徳川家康のほか、織田信長、豊臣秀吉など、様々な戦国武将にまつわる品々や、同時代の美術品・歴史史料などを紹介し、徳川家康と彼が生きた時代を浮き彫りにします

文=JBpress autograph編集部 ※画像写真の無断転載を禁じます

家康の遺愛品を展示

 リーダーとして、たくさんの「どうする?」を突き付けられ、ピンチを招いた局面でも、決して逃げずに答えを出し続け乱世を終わらせた家康。誕生から今川・武田との抗争、織田、豊臣政権下での働き、関ヶ原から江戸開府、大御所時代と、家康の一生を追いながら遺愛品を見られる、貴重な機会です。

 ゼンマイ式時打ち時計としては国内現存最古の洋時計(重要文化財 1573年 久能山東照宮博物館蔵 前期[4/15〜5/14]展示)は、慶長16年、スペイン属領のフィリピン総督ドン・ロドリゴらがメキシコへの航海中に房総沖で遭難し、家康がこれを救助し帰国の船を提供した謝礼として、家康に贈られたものです。

 

久能山東照宮の秘宝も

 元和2年(1616)4月17日、駿府城内で他界した家康。遺言に従いその日の夜、久能山に遺骸が遷され、社殿の造営が始まり、神として祀られました。それが現在の久能山東照宮です。

 先ほどの洋時計をはじめ久能山東照宮には家康にまつわる文化財が収められていますが、今回はて家康のご神体として神社の内陣に祀られた「重要文化財 太刀 無銘 光世 切付銘 妙純伝持 ソハヤノツルキ ウツスナリ」(鎌倉時代[13~14世紀] 久能山東照宮博物館蔵 前期[4/15~5/14]展示)や脇指、そして家康所用の甲冑「重要文化財 金陀美具足」(桃山時代[16世紀] 久能山東照宮博物館蔵)も展示されます。

 歴史好きはもちろん、アート好きも見逃せない展覧会。三井記念美術館から岡崎市美術博物館・静岡市美術館へと巡回するので、お近くにきた際はぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか?