独自の審美眼を貫く、世界のレジェンドたち。政治家から作家、思想家、建築家、ビジネスエリートまで、彼らが身に着ける品々から、その生き様も見えてくる。いかに洋服を楽しみ、相手への印象を考えて装っているのか、ドレスファッションに精通するスタイリスト四方章敬氏が解説。今回は世界有数のラグジュアリーブランドグループ、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンの会長兼CEOのベルナール・アルノー氏の着こなしに注目したい。
写真=アフロ 協力=四方章敬 編集・文/名知正登
細ラペルのストライプスーツでスタイリッシュな印象を演出
ベルナール・アルノー氏が好んで着用するのがナローラペルのスリムなスーツ。クラシックなワイドラペルに比べ、7㎝以下と言われるナローラペルはスタイリッシュな印象を演出する。自身の細身の体型ともバランスを考慮している。
「細ラペル、ナローピッチのストライプのモードっぽいスーツですが、白シャツ&エンジのストライプタイを合わせることによって、モードというよりビジネスの趣があります。スーツのストライプ、タイのストライプのピッチ幅を変えているのも流石で、個人的に仕事でよく使うテクニックです」。