文=甲斐みのり 撮影=平石順一

「シトロン&サブレ缶」3780円(税込・送料別) 販売元=株式会社青春

週末に出かける女の子をイメージして誕生

 亡き祖母が元気だった頃、最寄りの駅から祖母の家に向かう途中に、いつも立ち寄る洋菓子店がありました。そこでよく祖母が選んでいたのがレモンケーキ。当時はまだレモンを使ったお菓子が珍しかったように記憶しています。今思えば、モダンなものが好きだった祖母は、特別な思いでレモンケーキを味わっていたようです。なぜならここ一番というときに紅茶を淹れる癖のある祖母が、レモンケーキにはいつも缶入り茶葉で丁寧に淹れた紅茶を合わせていたから。

「『週末シトロン』は、週末におめかしして出かける女の子をイメージして誕生したレモンケーキ」。

 奈良メイドのレモンケーキ・週末シトロンのリーフレットに記された言葉を読んで、祖母と過ごした時間を思い出しました。週末シトロンは、祖母が生きていたら今なによりも食べてほしいステキなお菓子です。

 週末シトロンの生地は、「週末に大切な人と一緒に食べたいケーキ」という意味を持つ、レモンを使ったフランスの伝統菓子「ウィークエンドシトロン」をアレンジしたもの。フランスではウィークエンドシトロンを平日に作り置きし、週末に出かけるとき持って出かける習慣が根付いているのだそう。

 しっとりとした食感の秘密は、小麦粉の配合と四つ葉バターを贅沢に使用すること。アーモンドプードルとバターが織りなす、こっくり深い風味に重なり合うのは、すっきり爽やかなレモンの香り。表面にコーティングしたホワイトチョコレートにも、レモンを加えているのです。

「シトロン&サブレ缶」は8種類のサブレと2種類の琥珀糖、「週末シトロン」3個のセット

 レモンケーキの週末シトロンは、常時ウェブショップで購入できますが、毎週水曜日に限定で販売される「シトロン&サブレ缶」もまた、特別な愛らしさ。京都で食器店を営むSubikiawaさんがイラストを手がける缶の中には、レモンケーキ3つと、「水曜日のサブレ」と名付けられたサブレと琥珀糖がぎゅっと止め込まれています。リボンや草むらの形をしたサブレは、抹茶、珈琲、チーズ&ブラックぺッパー、レモン、醤油山椒、チャイと、形とともに味の組み合わせも楽しめます。キラキラ光る寒天菓子の琥珀糖も、ティータイムの箸休めに。

 週末まで待ちきれずに、おやつに味わうのももちろん“あり”です。