アートあふれる車内で汽車旅を満喫

 もちろん車内では福岡と大分県の料理人が厳選した食材で作られた弁当や重が用意され、季節の味に舌鼓も打てる。各列車は曜日ごとにメニューがそれぞれ異なっているので、気に入った食事から乗車する列車を決めるのも良い手かも。途中駅には「おもてなし駅」が設定され、沿線地域の人々と触れあえたり特産品なども購入できたりする。

 またこの列車はアートが車内の特徴でもあり、福岡大分両県にゆかりのあるアーティスト10組による沿線の歴史や文化、自然を感じさせる全24点のアートが展示されている。車内の至るところに時には大胆に、そしてさりげなく飾られた作品群を眺めていると、従来とは異なる汽車旅の魅力が感じられる。

3号車のエントランスでは1.5mもの高さの大きなアートウォールがお出迎え

 このように車窓の風景と地元の食材、アートというおもてなしが主役の「かんぱち・いちろく」に乗車するには専用ホームページで予約するか、主な旅行会社で申し込める。ツアー会社での販売もあるので、気になる人はチェックしてみよう。

 最後に「かんぱち・いちろく」の車両の形式は、今まで国鉄やJRでは前例がない英数字の並び2R形。1号車は2R-16、2号車は2R-80、3号車は2R-38の形式となっており、それぞれに意味が隠されている。ぜひ乗車してスタッフやクルーにその答えを聞いてみよう。