【BASIC ITEM】優れた汎用性と気品を備えた傑作ローファー

シューズ¥137,500/ジェイエムウエストン(ジェイエムウエストン 青山店)

 1960年代はフランスにとっても賑やかな時代。世界的なファッションデザイナーを多数輩出し、学生運動も盛り上がり、若いジェネレーションが自分のスタイルを自分らしく模索した時代と言われている。その機運のなかで、ひときわ高感度な若者たちを中心に支持されたのが、ジェイエムウエストンの名作、シグニチャーローファー♯180だ。

レザーのシングルソールも相まって非常に軽快でスマートなフォルム。スマートながら複雑な縫い行程を経るグッドイヤー式の底付けを採用。長年の歩行にもしっかり耐える

 米国のトラッドスタイルにも通じつつ、フランス流の本格仕立てを経た一足は、ドレッシーな気品も兼備しており、自由に履き回せるところが支持を広げたポイント。その特長は変わることなく現在まで引き継がれており、多様なスタイルが認められている昨今、定番としての価値が再び評価されている一足である。

2018年頃から継続されているソックシートのロゴスタンプ。「旧式ロゴのような味わい」と評判も上々