専門的なデータ分析スキルのない現場の担当者も簡単に利用できる

 実際に、ThoughtSpotのデモ画面を使って説明しましょう。

 ThoughtSpotでは、さまざまなデータを検索バーから検索できます。例えば「売上」という項目と、商品の「中カテゴリー」という項目を入力してみます。ThoughtSpotでは、その項目がどういったものかを判定し、横軸が中カテゴリー、縦軸が売り上げという棒グラフを自動的に作成してくれます。フィルターについても、検索バーに入力するだけで可能になっています。

 ThoughtSpotのドリルダウン機能も便利に使えるでしょう。さまざまな項目でドリルダウンが可能なだけでなく、ドリルダウンして見られるデータについても、自動的にグラフが生成されます。

 ThoughtSpotに搭載されてるAIのインサイトについてご紹介しましょう。ThoughtSpotでは、検索結果の内容に関わるデータの異常値や傾向を発見し教えてくれます。例えば「家電の売上げが○月だけ平均よりも○%高い」といったことが自動的に表示されるのです。

 さらにThoughtSpotでは、気になるデータがあれば、なぜそのような結果になっているのか、関連するデータの傾向などを調査するよう「依頼」を掛けることができます。

 先ほどの「家電の売上げが○月だけ平均よりも○%高い」といったことであれば、さまざまな属性のデータを分析し、「家電の中でもA商品の売上げが高い」といったことや「特定の地域での売上げが高い」「特定の年齢のお客さまの売上げが高い」といったことを教えてくれます。

 もちろん、こういったインサイトは、データ分析担当の人であれば自分で発見することができるでしょう。しかし、ThoughtSpotなら、専門的なスキルを持っていない現場の方々でも、簡単にインサイトを発見することが可能です。

 さらに、ThoughtSpotが使いやすいのは、これらの分析結果をダッシュボードとして保存できることです。つまり、現場の方たちが自ら、自分たちが使いたいと思うダッシュボードを作成できるのです。

ウォルマートでは、幅広い分野で「ThoughtSpot」を活用

 ウォルマートは、米国に本社がある世界でも最大級のスーパーマーケットチェーンです。かつてはAmazonなどの猛追に苦戦していたのですが、直近ではデジタル投資を積極的に行ない、ECでも、Amazon以上に増収を続けています。

 昨今のコロナ禍においても、ECでの売り上げが大幅に伸びています。そして、これらの成長を支えているのがThoughtSpotだと自負しています。

 ウォルマートでは当初、それまでできていなかった現場での商品の単品単位の分析データの活用のためにThoughtSpotを利用するようになりました。

 ウォルマートをはじめとする小売業では、商品数だけでも膨大です。商品を単品単位で分析をしようと思うと、もちろんExcelでは難しいですし、他のツールでもデータのボリュームが多いために、細かいデータ分析は容易ではありませんでした。それに対してThoughtSpotは先ほどご紹介したように、誰でも簡単に使える検索と、大量のデータを扱えるアーキテクチャを持っています。

 ウォルマートでは、マーチャンダイジングやECの担当者が商品単位で分析をするためにThoughtSpotが利用されています。マーチャンダイジングでは、大量かつ多角的な売上、在庫状況、価格などを分析することで、戦略的な価格調整による販売増、広告費の最適化などによるコスト削減を実現しています。

 また、ECでは、注文、商品、利益分析インサイトを行い、収益率の向上につなげています。いずれも、現場の各担当の人たちが日々データを活用して即時に施策を実施、結果の確認をすることをThoughtSpotが実現しています。
 
 ウォルマートは、ThoughtSpotのかなり初期からのお客さまですが、その後、商品単位の分析だけでなく、どんどんユースケースを拡大しています。

 現在は、財務での収益の最大化、人事部門では数万人におよぶグローバル人材やコストセンターの管理、さらにはビジネスのあらゆる側面を可視化する、経営判断支援ツールとしてもThoughtSpotを活用いただいています。