お客さまと一緒になって開発する「KDDI DIGITAL GATE」

 私たちが5年以上を掛けて蓄積してきたノウハウをもとに、今度はお客さまと一緒にやっていこうと考え、2018年に「KDDI DIGITAL GATE(デジタルゲート)」を東京・虎ノ門に開設しました。

 具体的には、まずはデザイン思考をベースにしたワークショップでお客さまと一緒にユーザーの潜在的な課題や願望をユーザーの行動から見つけ出し、コンセプト策定を行います。その後、アジャイル型企画開発手法の1つである“スクラム”を活用したPoC(概念実証)開発を行い、実装と学習と改善のループを繰り返して漸進的に商用化を目指して行きます。

 ワークショップでは徹底的にユーザー視点にこだわって、お客さまとコンセプトを固めていきます。また、KDDI DIGITAL GATE でのPoC開発では、毎朝プロダクトオーナーと開発チームが一緒になってその日1日の開発計画を立てて、日中は、開発チームは開発を行い、プロダクトオーナーは前日に開発したものをユーザーに評価してもらいます。夕方にはまた全員が集まって、その日に開発したもののレビューを行い、1日の活動に対してチーム全員で振り返りを行います。このような毎日を過ごすことで、ユーザーに必要とされるソフトウェアやアプリケーションを短期間で効果的に形にすることができます。

 デザイン思考やスクラムといった、企画開発ノウハウに加え、IoTやAI、さらに5Gなどのデジタル技術を使った実験や体験ができる環境がそろっており、必要とあらばすぐにKDDIグループのプロフェッショナル企業がチームに参加する体制があることも大きな特長です。

「KDDI DIGITAL GATE」から生まれた共創事例

 ここで、KDDI DIGITAL GATEから生まれた事例をご紹介します。路面電車や乗合バスを運営する広島電鉄さまでは約300台の路面電車を運用しており、その乗務員の勤怠管理は乗務員管理者がほぼ手作業で行っていました。しかし近い将来に管理ノウハウを持った社員が、高齢により大量退職するというリスクがありました。

 そこでKDDIでは、ダイヤ情報を自動的に取得するとともに、スマートフォンのGPSを利用して乗務員の業務の終了時間を自動検知し、自動で勤怠情報を送信できる仕組みを作りました。この取り組みでは、コンセプト策定を行って、3週間でプロトタイプを開発し、現在、実際の運行現場にて実験的に稼働中です。
 
 また、人材紹介、新卒・中途採用支援などのサービスを提供しているパーソルキャリアさまは、採用後の定着支援を行う「HR Spanner(エイチアールスパナ―)」のβ版を2019年9月にリリースしました。

 同サービスは当初、大企業向けを想定していましたが、PoC開発で制作したプロトタイプをもとに顧客企業にヒアリングしたところ、中小企業の方でのニーズが高いことが分かり、すぐに方向修正しました。

 このように、アジャイルに進めることで、市場の声に臨機応変に対応しながら短期間で開発することが可能になります。実際に、このプロジェクトもコンセプト策定からプロトタイプ開発、ユーザーインタビューを経て、プロトタイプのリバイスまで1カ月で完了しています。

「KDDI DIGITAL GATE」での取り組みはお客さまからも高い評価をいただいており、2019年には大阪、沖縄にも拠点を拡大しました。5G時代の到来を見据え、さらに多くの企業との共創を加速していきたいと思っています。ご興味があればぜひご連絡ください。

5G/IoT時代のビジネス開発拠点「KDDI DIGITAL GATE」はこちら

<PR>