3つのアプローチ方法をご説明して参りましたが、DXネタを探す前に、社内データの整理状況を確認しておくべきです。DXは多くの場合、社内データと社外データを掛け合わせることで、何らかのイノベーションを実現します。つまり、基幹システム上の社内データが整理されていないと、DXにはつながりません。データの粒度、整合性、更新タイミング、正確性、網羅性などの要素が整っているか、確認するべきです。

 DXを始める際に「何を解決したいか?」を考えずAIなどの解決手段の方にばかり注目したり、他社の事例に気を取られ、「カイゼンプロセスを見ずに結果だけに注目する」のは意味のないことです。自社の「カイゼン」ネタは、広範な業務理解に基づく問題意識があれば見つけられます。そして「カイゼン」ネタを見つけたら、その解決手段について、社外の専門家群を活用されるのがベストではないでしょうか。
 
 製造業では、コストや品質に関する「カイゼン」ネタを見つけ、それが製造設備に起因するものであれば、工作機械メーカーやエンジニアリング会社に対し、「こういう現状を、こうカイゼンしたいのだが、アイデアはありませんか」と今でも相談するはずです。

 これが、製造設備でなくデジタル/ITであれば、デジタル/ITの専門家に相談する、それでDXは進めやすくなる、そのように考えます。

 ITというのは、構築に時間もコストも掛かるものです。現在時点で必要なITを作るのではなく、将来やってくるシステム稼働時点で威力を発揮するIT。これを念頭に置くことが重要です。レイヤーズ・コンサルティングはこれまで新規事業開発やビジネスモデル変革などのコンサルティングサービスを数多く提供してきた経験があり、蓄積したビジネスの知見とデジタルの知見の両面で、これからも優れた成功事例が数多く生まれる支援を行ってまいります。

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