本コンテンツは、2024年9月に配信したJapan Innovation Review主催の「第1回SX/GXフォーラム」における「基調講演:気候危機の『そもそもの話』をしよう/江守正多氏」のアーカイブ配信動画です。
気候変動によって人間社会と生態系にさまざまな影響が生じつつある今、対策は待ったなしとなっています。転換スピードが全く足りていない現状に、われわれはどのように向き合うべきか。東京大学 未来ビジョン研究センターの江守正多教授が解説します。
講師よりメッセージ
世界平均気温は産業革命前を基準に既に1℃以上上昇し、その主な原因が人間活動による温室効果ガスの排出であることは疑う余地がありません。気候変動によって人間社会と生態系に様々な影響が生じつつありますが、その全体的な深刻さをどのように捉えたらよいのでしょうか。そして、それが何らかの意味で「危機」であるならば、我々はその問題にどのように向き合っていったらよいのでしょうか。講演者なりの全体像を述べます。
【TOPICS】
- 人間の影響によりすでに1.1℃の地球温暖化
- 洪水、海面上昇、生態系の損失……温暖化で起きること
- 海面上昇は今後数千年続く
- 原因に責任の無い人たちが深刻な影響を受ける
- 「緩和」と「適応」、2種類の対策が必要
- 国連パリ協定による目標と現状の排出削減ペース
- 排出削減の手段は存在しており、かなりの部分は安価
- 気候変動対策はSDGsとのシナジーが多い
- 選択と行動によって将来の世界が決まっていく
- IPCCの最新報告書は要するに何を言っているのか