なぜ日本は最先端の半導体に取り組むのか、先端半導体の先に見据える未来像とは。本講演では、JSR前会長の小柴満信氏が、地政学の長期循環についての考察から半導体戦略としての「生産性革命」、近未来を担う「量子」をめぐる取り組みまで解説します。
講師よりメッセージ
現在、世界は長期循環の下降局面にあり、国の安全保障上、経済力を高めることが極めて重要な時代に突入しています。社会の重要なインフラとなり、国家の経済力や軍事力をも左右する次世代計算資源の整備が急務です。その計算資源を支えるのが半導体技術であり、今、なぜ日本が最先端の半導体に取り組むのか、生産性革命を切り口にお話し致します。
【TOPICS】
- 過去500年の世界の覇権と米国の2つの長期循環
- CHIP WAR(半導体戦争):世界はルールのないパワーゲームに
- 岸田政権が掲げた「新しい資本主義」経済安全保障推進法:内閣府安全保障局と経産省アクションプラン
- ビット生産性を活用した経済成長
- 我が国が抱えるデジタル社会のトリレンマ
- AIコストに占めるアルゴリズムの重要性とAIの驚異的な進化
- 量子コンピューティングを使ったGXの実現
- 政府は量子計算アルゴリズム開発を懸賞金制度で支援
- 日本が目指すべき次世代計算基盤:スーパーモデル
- 先端半導体を超えて:自然界には量子効果が満ち溢れている
- Spiber社の事例:合成バイオが実現する完全循環社会