大河ドラマ『光る君へ』において、当初は幼かった藤原道長の子どもたちも成長し、ドラマに登場することも増えた。

道長と、二人の妻(黒木華が演じる源倫子と、瀧内公美が演じる源明子)の間には、出生順に、①彰子、②頼通、③頼宗、④姸子、⑤顕信、⑥能信、⑦教通、⑧寛子、⑨威子、⑩尊子、⑪長家、⑫嬉子の六男六女が誕生している(倫子との間に二男四女、明子との間に四男二女)。

順番に見ていきたい。

文=鷹橋 忍 

京都御所 写真=GRANGER.COM/アフロ

①【藤原彰子 紫式部も仕えた国母】(道長の一女/倫子の一女)

 永延2年(988)~承保元年(1074) 享年87

 見上愛が演じる彰子は、長保元年(999)、数えで12歳の時に塩野瑛久が演じる一条天皇のもとに入内し、翌年、中宮となった。

 寛弘5年(1008)、21歳の時に敦成親王(のちの後一条天皇)、翌寛弘6年(1009)に敦良親王(のちの後朱雀天皇)を産み、生母として、二人の天皇の政務を後見。「国母」と謳われた。

 紫式部が仕えたことでも知られる。

●『光る君へ』紫式部が仕えた中宮・藤原彰子の生涯、一条天皇の正妻となり「天下第一の母」に、父・道長を恨んだ理由

 

②【藤原頼通 三代の天皇の摂政・関白に】(道長の一男/倫子の一男)

平等院 マーティン・ファルビソナー, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

 正暦3年(992)~延久6年(1074) 享年83

 渡邊圭祐が演じる藤原頼通は、後一条天皇(一条天皇と中宮彰子の皇子)、後朱雀天皇(後一条天皇の同母弟)、後冷泉天皇(後朱雀天皇と、頼通の同母妹・藤原嬉子(道長の六女)の皇子)の三代にわたる51年もの間、摂関の地位にあり続けた。

●『光る君へ』藤原頼通の生涯、父・道長とともに藤原氏全盛期を築く、同母弟・教通との確執、正妻・隆姫に涙した理由