〆のごはんまで魅力的なメニューにメロメロ
いつもはパスしがちな〆の食事も、ここにくると心がさわぐ。小さな丼ものやたまごサンド、時にはカレーなど、ゼッタイにみんなが好きなラインナップが並ぶからだ。
それだけじゃなく、「いつも白いご飯だけは炊いておこうと思って」と井上さん。「そしたらきんぴらでご飯を食べてもいいし」とこれまた魅力的なオファーを繰り出すのだ。
京都の食通も多く通ってくる『ももてる』はオープンして21年。食べることが大好きという井上さんがOLから転身して開いた店で、「趣味が仕事になってしまった」と笑う。
カウンターに腰を下ろして飲んでいると、そのうちふわりとおひとりさまの常連さんが隣に座る。そしていつのまにか静かに言葉を交わしていたりする。そんな時に、このはんなりした空気感はやっぱり京都らしいな、と東京もんのライターは思うのであった。
『ももてる』という不思議だがほっこりした店名は響きが優しくて、口にするとちょっと幸せな気分になる。そして「また次回もきっと帰ってきたい」と、店を後にする頃には心に決めているのだ。