※本コンテンツは、2022年3月10日(木)に開催されたJBpress/JBpress Digital Innovation Review(JDIR)主催「ワークスタイル改革フォーラム」のセッションⅠ「社内ポータルのDX、従業員エンゲージメントを高める情報共有とコミュニケーションとは?」の内容を採録したものです。

 働き方改革が進み、従業員の働く場所やスタイルが多様化しているが、これに伴い多くの企業で従業員同士のコミュニケーションが不足し、研修や仕事の質が低下するなど、新たな課題が生じている。こうした状況のもと、テレワーク環境における社内コミュニケーションの活性化と業務効率化を同時に実現し、従業員エンゲージメントの向上が期待できるソーシャルイントラネットソリューション「LumApps」が注目を集めている。

 そこで今回は、LumApps株式会社のアカウントマネージャである山本政高氏と同社のセールスエンジニアである渡辺繁氏のお二人をお招きし、LumAppsの有用性についてお話し頂いた。前半部では山本政高氏が「エンゲージメント」の基礎概念とLumAppsの概要・特長について解説。後半部では渡辺繁氏がLumAppsの具体的な活用法を、デモンストレーションを交えて示した。

複数のアプリ・サービスを共通の基盤につなげ、生産性と従業員エンゲージメントの向上を導く

 LumAppsは通常は分断されている複数のアプリ・サービスなどをはじめとする、従業員エクスペリエンスをSaaS上で一元化し、かつ優れた社内ポータルサイトを簡単に作成・運用できるサービスだ。

 本セミナーでは、製品概要・コンセプトのプレゼンテーションを担当した山本政高氏は、冒頭で次のようにLumAppsを紹介した。

山本氏:「LumAppsを導入することで、Eメール、カレンダー、ビジネスアプリ、コミュニティ、ユーザーディレクトリ、社内ニュース、オンライン上の社内イベントの仮想会場など、多くの機能をリアルタイムで共通の基盤につなげることができ、これにより社内の生産性を高めます。これがLumAppsの基本的アイディアです」


拡大画像表示LumAppsによるSaaSを活用した従業員エクスペリエンス一元化のモデル図

 LumAppsは現在の代表的なグループウェアであるGoogle Workspace や Microsoft 365 の様々なアプリケーションとシームレスに連携できるなど、数多くの長所を有しているという。

 同氏はこのようにLumAppsの概要を説明した後、近年のビジネスにおいて取り上げられる機会が増加している「エンゲージメント」に話題を移した。

 昨今ではリモートワークへの移行が世界的に加速し、自宅で孤立する個々の従業員のモチベーション低下を回避し、エンゲージメントを高めることが喫緊の課題となってきている。


拡大画像表示ワークエンゲージメントの概念図(厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析」178P第2-(3)-1図から抜粋) https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000822721.pdf

 エンゲージメントは、企業が事業目的を果たすため、従業員が生き生きと人生を送るために不可欠なものだ。厚生労働省の「令和元年版 労働経済の分析」でも取り上げられているように、現在はその向上・改善を目指し、社会の多方面で取り組みが行われている。

 業務効率化、企業・従業員間のコミュニケーションの円滑化を実現する場をオンライン上に設けることを可能にするLumAppsは、従業員エンゲージメントが低下しがちなリモートワーク時代のニーズに合致したサービスと言えるだろう。
 では、LumAppsを活用することにより、具体的にどのようにエンゲージメントを高めることができるのだろうか。ここで山本氏は、米国の世論調査会社Gallupがアイオワ大学名誉教授のフランク・L・シュミット氏と協同作成した「Q12」と呼ばれるエンゲージメント調査の質問表に、LumApps活用のユースケースを加えた図を提示した。


拡大画像表示Gallup社による「エンゲージメントを測る12の質問」と該当項目を改善させるLumApps活用の想定ユースケース

 LumAppsでは、全社集会、経営者ブログ、ITサポート、知識・資料のデータベース、従業員表彰、コミュニティ、ヘルプとサポートなど、多様なユースケースが想定されており、同社は各用途に応じたテンプレートを提供している。それぞれのユースケースでLumAppsを活用することで、各質問に対し従業員がポジティブな回答をできる状態を導き、従業員エンゲージメント向上を実現することができる。

部門ごとに効果的なポータルサイトを作成することで、業務効率化とエンゲージメント向上を実現


拡大画像表示LumAppsのユースケース(上段から主に行ごとに広報・人事・ITの各部門における活用例)

 LumAppsは社内広報を担うポータルサイトの作成・運用サービスとしての機能を有している。企業全体としてのみならず、部門・役職ごとの運用が可能であるため、従業員が自身のタイミングで適切なサイトにアクセスし、必要十分な情報を、無駄なく取得できる環境が構築できると言える。 

 同氏は、ユースケースの一覧を示した画面を参照しながら、各部門における具体的な活用方法の一部を紹介。例えば人事部門では、研修ページを設け、クラウド上に研修に必要な事前資料や、復習のための課題の設置などができるほか、社内表彰や異動など、人事部門による社内情報発信にも活用できる。


拡大画像表示人事部門におけるユースケース 4つの利用例
*オンボーディング=研修

 システム部門であれば、ITに関する疑問点を解消するノウハウを前もって設置し、各従業員が自発的に検索して自己解決できるヘルプ&サポートサイトとしての運用も可能だ。


拡大画像表示システム部門におけるユースケース例 4つの利用例

 このようにイントラネットを上手に活用することで、業務の効率化が可能となる。

 リモートワーク環境下では、従業員側が他部署へのコミュニケーションをためらうケースも生じがちだ。しかし確認を怠れば、当然生産性の低下やミスにつながる。一方の部署側でも、同じ内容の頻回な問い合わせに時間を費やすのが無用な手間であるのは明白だ。

 LumAppsを活用し、イントラネット環境を設けることで、従業員の自発的な問題解決が促せるだけでなく、どの部署もより込み入った問い合わせへの対応など、重要度の高い業務にリソースを割くことができるようになると言える。
 

各グループウェア、プラットフォームなどとのシームレスな連携により、「業務に必要なものが全て揃う場」を構築

 続いて同氏は、業務効率化を実現できる「従業員ダッシュボード」としての活用に触れた。LumAppsでは、主たるグループウェア以外でも、各種アプリともスムーズに連携できる。

 例えば、顧客情報を集約させ、カスタマーサポートとサービス管理を効率的に行うことを促すZendesk、あるいはワークフロー構築・サポートデスク運用管理などの業務を一元化して運用・管理できるServiceNowなど、すでに多くの企業が導入しているアプリとも容易に連携が可能だ。

複数の機能を備えた仮想タウンホールの構築・全社イベントの開催により、社内コミュニケーションの活性化と従業員への経営戦略の浸透を実現

 さらにLumAppsでは、オンライン上に、テレワークで働く従業員が集まることができる仮想タウンホールの構築が可能だ。イベント前には、開催日時・URL、スピーカー紹介、関係するコンテンツなどについての事前の情報提供・質問受付が可能であり、開催中は、ライブチャットや投票機能を活用し、従業員からのフィードバックをリアルタイムで受け付けることができる。開催後には、リプレイビデオの配置、関連コンテンツの共有、投票結果と回収された質問のサマリーの表示、コメント欄を設置して従業員のディスカッションを促すことも可能となっている。


拡大画像表示全社会議ページのイメージと機能概要

 こうしたオンラインイベントの開催により、企業としての戦略・方向性を従業員に深く浸透させることができるのはもちろん、リモートワークの進展で希薄化しつつある、企業としての一体感を取り戻すことも期待できる。

 また、質問受付やライブチャット機能などの活用により、オンライン上で従業員たちが議論・質疑応答することで、コミュニケーションが促進され、社員同士のつながりを強化させることもできるだろう。

多くの機能を備えたCEOブログの活用で従業員エンゲージメントの向上を導く

 続いて、同氏はCEOブログとしての活用例を解説。


拡大画像表示CEOブログのイメージと主要な機能

 ブログの設置により、CEOや上層部の考え、経営陣による最新の取り組み・企業戦略を従業員に周知することができるのはもちろん、質問機能を活用することで、従業員から直接フィードバックを受け付けることができるなど、導入により従業員エンゲージメントの向上が期待できる。

 同氏がここでサービス概要のプレゼンテーションを終えると、続いて同社のセールスエンジニアである渡辺氏が、画面上での操作を交えたLumAppsのデモンストレーションを開始した。