フォトグラファーの飯塚ヒデミさんと、DJ/選曲家で音楽プロデューサーの松浦俊夫さんによる映像と音楽でつづるパリ逍遥。その愛すべき街は、いまも祝祭の毎日のなかにあるのだろうか──

文・映像=飯塚ヒデミ 選曲=松浦俊夫

モノクロームなパリ

 シテ島の先端を横切る2つの短い橋はポン ヌフ。2つでひとつの橋と考えられています。 建設されて300年以上もたつ、パリに現存する最古の橋。セーヌ川を眺めながらサン=ルイ島、サン=ジェルマン デ プレ界隈へ。敬愛する高田賢三さんを想いウジェーヌ・ドラクロワの壁画があるサン=シュルピス教会……リュクサンブール公園……ピカソやマルセル・デュシャン、マン・レイらが愛したモンパルナス界隈へと足を延ばす。モンパルナス墓地の白大理石で出来た若い女性像や、雨に濡れた歩道の緑のベンチ。日ごろ気にならないものも、時には感動や悲しみを与える事もあるでしょう。

 高田賢三さんがこよなく愛したパリの日常を、モノクローム映像でお伝えします。
 

音楽=Requiem, Op. 48 ... Pie Jesu / Gabriel FAURE


──パリは10月5日から新型コロナウイルス感染の最大警戒地域となっていましたが、15日、マクロン大統領は「さらなる感染拡大を防ぐため、パリ首都圏など複数の都市部で午後9時から午前6時まで外出を原則禁止とし、飲食店や映画館を閉鎖する。17日から発効し、最低4週間は継続予定」と発表しました。


 

松浦俊夫
1967年生まれ。DJ/選曲家/音楽プロデューサーとして1990年代より東京を拠点に世界で活躍を続けてきた。InterFM897「TOKYO MOON」(毎週日曜17:00)、Worldwide FM「WW TOKYO」(第1、3月曜20:00) 好評オンエア中。
http://www.toshiomatsuura.com