データドリブン組織 実現の鍵

なぜ多くの企業がデータドリブン経営に失敗するのか

JBpress/2019.5.13

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Tableau Japan 株式会社 社長 佐藤 豊氏

2013年、Tableau Japan株式会社に入社。エンタープライズ本部長を経て、2018年4月に社長に就任。デル社、レッドハット社、F5ネットワーク社などIT業界で20年以上の経験を積む。あらゆる人があらゆるシーンで当たり前のように Tableau を使い、データと対話する世界の実現を目指す。

※本コンテンツは、2019年3月1日に開催されたJBpress主催「Digital Innovation Forum 2019 <春> ~デジタル変革によるイノベーションの実現~」での講演内容を採録したものです。

導入そのものを目的にしてはいけない

 Tableauは1997年、スタンフォード大学で開発がスタートし、2003年にシアトルで製品化されました。その特長は、ありとあらゆるデータを簡単につなげて、データサイエンティストではなくても、「データと話すこと」ができることです。ガートナー社のBI and Analyticsマジック・クアドラントで7年連続リーダーを獲得するなど、高い評価を得ています。

 われわれが目指しているのはデータの力を解放し、誰もがデータを見て理解できるよう支援することです。日本でリリースしてから6年目になりますが、経済産業省、IoT推進ラボが開催したコンテストで入賞した参加者がTableauを使用するなど、日本でもデータ分析のツールとして徐々にデファクトスタンダードになりつつあります。

 Tableau Softwareの2018年の売上高は約1000億円。4,100人以上の全ての従業員がTableauを使って業務に取り組んでいます。全世界でのユーザー企業数は8万6000社にのぼり、70万人以上の学生にも利用されています。データの利活用で成功するにはコミュニティーが重要なため、19万人のコミュニティーフォーラムと500以上のユーザーグループも形成しています。グローバルではジョンソン&ジョンソン、フェイスブック、アマゾンといった名だたる企業で導入されており、日本でも導入企業は急増しています。

 世の中の90%のデータが直近2年間で生成されたものだと言われています。「世の中で最も重要な資源はもはや石油ではない、データだ」と英国の『The Economist』が指摘したように、これからはデータの時代だと叫ばれていますが、そもそもデータ分析(アナリティクス)とは何でしょうか。

 分析とは、より良い決定を下すためにデータを洞察(インサイト)に変換する科学的プロセスであり、分析は常に行動主導(アクション・ドリブン)のアプローチです。最終的には、アナリティクスが組織のビジョンを強化するようになります。

 データ活用において重要なことは、導入そのものを目的にするのではなく、従業員の意思決定の行動を会社が目指すべき方向に変えること。そして、より良い意思決定をより早く行うためにデータを活用することが、市場において競合優位性を獲得すること。さらに、意味のあるインサイトを適切な人に、適切なタイミングで提供することだと考えています。