熱海だけではない!日本中にある「盛り土」造成住宅地のリスク

【山根一眞の万有探査】土石流災害で注目「赤い地図」の発明者(3)
2021.7.15(木) 山根 一眞 follow フォロー help フォロー中
時事・社会学術
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熱海市伊豆山地区の海岸に近い場所の赤色立体地図を拡大してみると、階段状の住宅地が続いていることがわかる。(写真:アジア航測の公開データの一部を拡大・2021年7月6日計測赤色立体地図)
航空レーザ測量と地上探査データをもとに猪俣教授が作成したアグアダ・フェニックス遺跡の3Dイメージ。(出典:同遺跡の国際調査団チームの一員で茨城大学教授、青山和男さんの成果を伝える茨城大学のホームページ)
グアテマラのマヤ文明、セイバル遺跡を調査中の大阪市立大学准教授、原口強さん(右上)。密林内にクルマを停車。周囲は森林しか見えなかったが、原口さんがPC画面に表示したそのエリアで得た航空レーザ測量による赤色立体地図には、肉眼では見ることができない樹木に覆われた遺跡が多々表示され驚いた。(撮影:山根一眞)
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土木研究所土砂管理研究グループ火山・土石流チームによる論文(土木研究所資料第4333号)の一部。(この論文はオンライン閲覧できる。 )
縦横比を1:2(上下方向のサイズを2倍に強調)で描いた逢初川の地形断面図。(出典:国土交通省)
傾斜地に住宅地を造成するためには赤部分のような土地の改変が必要だ。(図:国土交通省による地形断面図をもとに模式図として描いたもので実際の住宅地を描いたものではありません)
日本のいたるところで見られる谷間の傾斜地に広がる住宅地。一般の地形図では地形の凸凹がわからないが、赤色立体地図では直感的に確認できる。国土地理院の地理院地図(電子国土Web)では、一般地図表示(上)を赤色立体地図に切り替えて見ることができる(下)。この国土地理院地図では、日本全国地図でアジア航測の特許による赤色立体地図の無料サービスを2018年に開始した。
水田の稲作のために斜面を水平にする造成する「棚田」(野菜栽培用は段々畑)は斜面に造成した住宅地に通じる土地改変だ。図は新潟県長岡市(旧山古志村)虫亀付近の棚田地形の赤色立体地図。新潟県中越地震では山の崩壊や地すべりにより多くの棚田、そして棚田を改良した養鯉池が崩れた。(出典:高精度航空測量技術による3次元計測 ─航空測量の発展と赤色立体地図による高密度3次元データの可視化─、藤井紀綱・西藤渭秀・千葉達朗、文化財科学研究の最前線文化財科学一般、2015年3月15日受理論文)
アジア航測、フェローの千葉達朗さん。千葉さんは小惑星探査機「はやぶさ2」プロジェクトで小惑星リュウグウの赤色立体地図による解析にも貢献、月面探査でも赤色立体地図による新発見の一翼を担った。日本発の地図表記革命の可能性と期待はきわめて大きい。(撮影:山根一眞)

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