ショボくてもいとおしい、大名が住む「陣屋」の魅力 三日月陣屋(兵庫県)。撮影/西股 総生(以下同) (画像1/9) 写真1:静岡県の山あいに残る小島(おじま)陣屋の石垣。陣屋の石垣が全域にわたって良好に残っているのは、全国的にも珍しい。滝脇松平家1万石。 (画像2/9) 写真2:兵庫県の山あいにある柏原(かいばら)陣屋は織田家2万石。写真でわかるように堀や石垣はなく、御殿が塀で囲まれているだけだ。この陣屋を建てた織田家は、信長の次男・信雄の子孫だ。 (画像3/9) 写真3:福岡県の秋月陣屋は秋月黒田家5万石。普通なら城持ちになる石高だが、福岡黒田家の分家なので、遠慮して陣屋で済ませている。周囲には陣屋町の風情がよく残り、散策すると楽しい。 (画像4/9) 写真4:兵庫県の三日月陣屋は森家1万5千石。トップ写真のように正面から見ると立派だが、横へまわるとこのとおりスッカスカ。すぐ後ろには高台になっていて、これでは戦いようがない。 (画像5/9) 写真5:三日月陣屋の正門は堂々たる櫓門。城っぽくて、ここだけ見ると、かなり立派! ちなみに、三日月藩森家は津山藩森家の分家。森家はもともと織田信長の家臣で、ヤンチャな家柄で鳴らしていた。 (画像6/9) 写真6:小島陣屋の表門。石垣でカッチリ囲まれた枡形虎口。でも、小さすぎ。ガチで攻めてきたら、防げないだろうなあ。 (画像7/9) 写真7:兵庫県の林田陣屋は建部(たけべ)家1万石。石垣のほか、敬業館という藩校の講堂が残っている。小藩でも藩士の教育は手を抜いていなかったことがわかる、貴重な建物。実は、兵庫県は陣屋の宝庫なのだ。 (画像8/9) おまけ:秋月の陣屋町を散策中に立ち寄った茶店に、「むし雑煮」という看板が。見たことのないメニューだったので、いただいてみたけれど、茶碗蒸しの中にお餅が入っている感じで、おいしく小腹を満たしてくれた。こんなふうに、事前にあまり情報収集せずに、自分のカンを頼りにおいしいものを見つけるのも、僕流の城の楽しみ方。 (画像9/9) ショボくてもいとおしい、大名が住む「陣屋」の魅力 この写真の記事を読む