
社会情勢の変化や国からの要請もあり、DX(デジタルトランスフォーメーション)や業務のデジタル化への需要が⽇々⾼まっているが、一方で、IT人材は減少に向かうと予想されている。また、企業は不確実で目まぐるしく変化するビジネス環境に素早く対応していく必要がある。そのような中で注目されているのがノーコードツールだ。ここではノーコードツールとはどのようなものか解説していく。
思いついたアイデアをすぐに形にできるのがノーコードツール
ノーコードツールとは、プログラミングの知識やスキルがなくても、直感的な操作でWebアプリケーションなどのソフトウエア(業務アプリや業務システム)を開発できるツールである。従来のコーディングやプログラミングを必要とせず、ドラッグ&ドロップやマウス操作による設定でアプリケーション開発が可能だ。そして、ノーコードツールはDXを進める上で大きな注目を浴びている。その大きな理由は、IT人材の減少、ビジネス環境の変化だ。
1.DXへの関心の高まりとIT人材の減少
社会情勢の変化や国からの要請もあり、DXや 業務のデジタル化への需要が⽇々⾼まっている。そのような中、IT人材は必要不可欠だ。また、経済産業省の報告によれば、ITニーズは今後もどんどん拡大していくと予想されている。一方で、IT⼈材は減少に向かうと予想されており、2030年には40~80万⼈の規模でIT⼈材の不⾜が⽣じる懸念があることが試算されている。
IT人材がいない企業がDX推進に向けて動き出すためには、現在いる人材を最大限に活用していくことが求められる。ノーコードツールは、ITの専門知識がない人であっても業務をデジタル化する業務アプリをつくることができるため、注目を集めている。
生産年齢人口の減少、IT人材不足
2019年をピークに生産年齢人口の供給の減少が起きているにもかかわらず、ITニーズの拡大により、IT市場規模は今後も拡大し続けるため、IT人材不足は大幅に拡大していく見通しだ。
※画像は独立行政法人情報処理推進機構社会基盤センター『IT人材白書2020』を基に作成
2.ビジネスの変化に素早く対応できる仕組みが必要に
現代社会は、世界情勢やテクノロジーの急速な変化により、複雑で予測困難な「VUCA時代」と呼ばれるようになった。ビジネス環境は日々変化しており、その変化への対応力が重要になっている。従来の開発手法では、大きな資本を投入し、長い時間をかけてシステムを構築していた。しかし、これからは、変化に素早く対応できる柔軟なシステムが求められている。
ノーコードツールは、プログラミング知識がなくても視覚的な操作でアプリやシステムを開発できるツールだ。従来の開発手法と比べて、開発期間とコストを大幅に削減でき、変化への対応が容易になる。そのため、ノーコードツールは、これからのビジネスの成功を支える重要なツールとして注目されるようになっている。
業務改善に関する独自調査結果
サイボウズ独自調査によると、ITを使って業務改善に取り組みたいと考えている人は6割以上、平均で2.5個の課題を抱えている※。ビジネス課題が変化していく中、日々の業務に追われながら、業務を改善しようと試行錯誤している状況にあることがわかる。
※サイボウズ独自調査、業務改善に関する調査、サンプル:男女/22~59歳/全国(正社員)465ss、調査実施日:2023/08/16~08/18、調査機関:fastask
ノーコードツールを使用することで、ITの専門知識がない業務部門であっても、思いついたアイデアを形にでき、また、開発期間とコストを大幅に削減でき、ビジネス環境の変化にも迅速に対応できるのだ。
「ノーコードツール」と「ローコードツール」の違いとできること
「ノーコードツール」と同時に注目されているのが「ローコードツール」だ。ここからはその違いと、それらを活用してできることを紹介する
ノーコードツールとは
ノーコードツールはプログラミングなしで業務アプリや業務システムを開発できるツールを指す。コードを書かないのでエンジニアでなくてもWebアプリケーションやサービスを開発することができる。
ローコードツールとは
ローコードツールは、少ないコードとビジュアル的な操作で開発できるツールを指す。最小限のコードで開発できるので、素早く業務アプリや業務システムを開発することができる。拡張性はあるが、プログラミングの知識が必要とされる。
ノーコードツールはコードを書く必要がなく、プログラミングの知識がなくてもアプリケーション開発ができる一方で、ローコードツールは最小限ではあるが、コードを書く必要があるものの、柔軟性、拡張性のあるアプリケーション開発が可能だ。そうしたノーコードツールやローコードツールを活用することで、以下のような3つのことが可能になる。
1.ITの専門知識がいらず、非IT人材でもアプリやシステム開発が可能
ノーコード・ローコードツールを使用すると、ITの専門知識がない非IT人材でも業務アプリや業務システムの開発が可能になる。ツールによってはドラッグ&ドロップで直感的にアプリを制作できるものもあり、企画者・開発者が思い描くイメージをそのまま形にできるので、開発コストを削減できる。
2.制作・運用・改善のサイクルをスピーディーに実行できる

ノーコード・ローコードツールは、高度なコーディング技術を不要とするため、スピーディーに開発が可能だ。施策を検討してからリリースまでの時間を短縮でき、施策の実行・改善を迅速に行うことができる。
パッケージ製品やスクラッチ開発など従来の開発手法では検討開始から完成までに時間がかかり、ビジネスの変化に対応できない一方で、常に変化の激しいビジネス環境に合わせて、使いながら改善していけることが、ノーコード・ローコードツールのメリットといえる。
3.多様な業務領域をカバーして全社的なDXを実現する
ノーコード開発により、一定レベルの業務アプリや業務システムをつくることは可能だが、ローコード開発の要素を加えることで、拡張性や柔軟性が向上する。ノーコードとローコードの両要素を備えているツールであれば、多様な業務領域をカバーするシステムを作れる。現場で使うシンプルかつ小規模な業務システムは非IT部門が担当し、全社で使うような大規模なシステムはIT部門が担当するといったような役割分担も可能だ。これにより、全社的なDXが促進されるだろう。

業務効率化を実現するアプリが「シュシュッと」つくれるkintone(キントーン)
kintoneとはサイボウズが提供するノーコードツールだ。プログラミングの知識がなくても、業務のシステム化や効率化を実現するアプリがつくれる。表計算ソフトよりも快適に、専門システムより柔軟に、自社でシステム開発をするよりスピーディー&低コストに、思いついた業務改善をすぐに実行できるのが特長だ。またWebブラウザで見ることができるクラウドサービスなので、インターネットにさえつながれば、いつでもどこでもアクセスができる。
導入している会社は3万社を超え、今までにkintoneから生まれたアプリの数は200万個を超える。また、kintoneの導入担当者のうち93%が非IT部門に所属していたという。

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ノーコードツールのkintoneを利用することで、プログラミングの知識がなくても、自分たちで業務アプリを作り、改善していくことが可能だ。また、顧客情報や案件情報、売上情報、プロジェクトの進捗状況、ワークフローの申請状況など、チームや仕事に必要なあらゆる情報を管理、リアルタイムに共有できる。情報をkintone上で一元管理することで、業務全体を見える化し、仕事の質やスピードを向上させることができる。
kintoneのwebサイトでは、実際にノーコードでのアプリ作成を体験できたり、導入企業の事例など、多数の情報が掲載されている。業務改革やDXを進めたい、ノーコードツールを活用してみたいとお考えの方は一度アクセスしてみてはいかがだろう。
kintone webサイトはこちら
kintoneについて、解説ページはこちら
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