勝てれば何でもアリ!?知られざる戦国の城の世界

教養として役立つ「日本の城」(22)
2020.6.16(火) 西股 総生 follow フォロー help フォロー中
生活・趣味歴史
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空堀の中でお弁当を食べる人々。撮影/西股 総生(以下同)
写真1:東京都・浄福寺(じょうふくじ)城の堀切。尾根をスパッ断ち切っている様子がわかるだろうか。橋がかかっていないと、越えるのは大変だ。
写真2:山形県の畑谷(はたや)城。堀切だとわかりますか? 堀の向こうに空が見えるのは、堀が尾根を断ち切っているから。
写真3:千葉県・臼井城の切岸。この高さを人力で削り落としたのである。すでに登るのは大変そうだが、鑓を構えた城兵が上に立っていたら、相当怖いと思う。
写真4:埼玉県・中城(なかじょう)の土塁。左手が城内で、右下には空堀が見えている。曲輪の縁に沿って土塁がめぐっているのがわかるかな?
写真5:大阪府・芥川山(あくたがわさん)城にある土橋。三好長慶が一時期、居城としていた山城。明智十兵衛も、この土橋を渡ったことがあるかも。
写真6:静岡県・諏訪原(すわはら)城の空堀。右手が城内。ぜーんぶ、人の手で掘りました! 土の城、あなどるべからず。
写真7:静岡県・山中城。戦国の城は、守れれば何でもアリ。これは障子堀(しょうじぼり)という仕掛け。どう使うか、わかるかな?
写真8:横浜市にある茅ヶ崎城。横浜市営地下鉄のセンター南駅から徒歩5分にあり、公園化されていてトイレ・説明板も完備、という駅近優良物件。写真手前には発掘調査で見つかった建物跡が表示されており、向こうには土塁が見える。
おまけ:熊本県の隈部氏館(くまべしやかた)で見つけた「木橋」。別に復元ではなく、地元の人が作業用にかけたものだが、戦国時代を彷彿とさせるのでパシャリ。当時は板材は高級品だったので、前線の城では、このように丸太を筏状にした木橋が使われていたのではないかと思う。

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