2023年3月に東京証券取引所が、プライム市場やスタンダード市場の各企業に向けて「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を要請するなど、企業価値の向上は、各企業のCFOや財務・経営企画担当者をはじめ、すべてのビジネスパーソンにとって、ますます重要なテーマになりつつある。具体的にどのような取り組みをすべきか。その解を得られるイベントが2月28日にウェスティンホテル東京で開催される。株式会社TOKIUMが主催、JBpress/Japan Innovation Reviewが協力する「TOKIUM VISION 2024」だ。ここでは当日のコンテンツを一部紹介しよう。

元サッカー日本代表監督 岡田 武史氏が語る「監督×経営者」の組織作りの極意

 企業価値を向上させるためには、組織全体での取り組みが不可欠だ。経営者のリーダーシップのもと、社員一人一人への意識づけやモチベーションアップなども求められる。

 本カンファレンスでは特別講演として、元サッカー日本代表監督の岡田武史氏が登壇する。岡田氏は1997年に日本代表監督となり史上初のW杯本選出場を実現。その後、Jリーグの札幌や横浜での監督を経て、2007年から再び日本代表監督を務め、2010年のW杯南アフリカ大会ではチームをベスト16に導いた。その後は、中国サッカー・スーパーリーグ、杭州緑城の監督を経て、2014年11月には、四国リーグ(現在J3所属)FC今治のオーナーに就任した。監督としての経験だけでなく、経営者としても実績を積み重ねている。

 2023年にはFC今治が建設を進めていた新たな本拠地「今治里山スタジアム」も完成。2024年4月に全日制高校「FC今治高等学校 里山校」が開校し、岡田氏が学園長を務める予定だ。

 Jリーグ、サッカー日本代表の監督として、そして、現在は経営者として、組織づくり、人づくりに挑戦を続けている岡田氏の講演は、全てのビジネスパーソンにとって、大いに参考になるはずだ。

監督、そして経営者として活躍する岡田武史氏の講演

企業価値向上・経営力強化の実現へ、
企業・東証・機関投資家のスペシャルディスカッション

 本カンファレンスで注目されるのは、PBR(株価純資産倍率)向上・経営力強化に関するパネルディスカッションも開催されることだ。

 東京証券取引所 上場部企画グループ統括課長の池田直隆氏、ニコン代表取締役 副社長執行役員CFOの徳成旨亮氏、さらにはブラックロック・ジャパンの江良明嗣氏、ラザード・ジャパン・アセット・マネージメントの福田智美氏といった機関投資家の方を招き、東証、企業、投資家それぞれの視点から、日本企業の企業価値向上に向けた道筋が議論される予定だ。

 日本企業の企業価値向上へ向け、東証の要請以降どの様な取り組みがなされ、どの様に評価されているのか。その最新状況や、かつてPBR1倍割れで苦戦していたニコンが、1年間で株価を約2割上昇させるほどまで改善させたCFOとしての取り組みなども紹介される予定だ。また、機関投資家の生の声を聴く絶好の機会となるだろう。企業成長と価値向上へ向けた大きなヒントを得られるはずだ。

企業、東証、機関投資家とそれぞれの視点で企業価値向上をディスカッション

「両利きの経営」の入山章栄教授と探る
「日本企業に求められるイノベーションマインド」

 日本の経済成長の鈍化と共に、世界の中で日本企業の地位が低下していく中、再び企業を成長軌道へ乗せるためにはどうするべきか。その1つの鍵となるのがイノベーションである。だが、イノベーションを旗印に掲げるだけでイノベーションが起きるわけではなく、イノベーションの創発を喚起する組織改革、意識改革が重要だ。

 具体的にどのような取り組みが必要なのか。そこで注目されているのが、「両利きの経営」だ。今や、イノベーション創出のための経営理論の定石として認知されつつある。米スタンフォード大学経営大学院教授のチャールズ・A・オライリー氏による書籍は初の体系的な解説書として知られるが、これを翻訳する際に、「両利きの経営」という言葉を発案したのが、早稲田大学大学院の入山章栄教授だ。

 本カンファレンスでは入山教授を迎え、特に日本企業がイノベーションを創出し、グローバルな競争力を高めるためにはどのような考え方や行動が必要なのかを解説してもらう予定だ。国内外の数多くの企業のイノベーションをめぐる成功・失敗事例に精通している入山教授ならではの実践的なアドバイスは多くの企業にとって有益なものになるだろう。

「両利きの経営」の入山章栄教授と探る、日本企業のイノベーション

トリドールHD、アルペンのDX事例、ネスレ中岡氏などと議論する企業価値向上へ必要な組織と人材など必見の講演

 本カンファレンスでは、他にも有益なコンテンツが多数用意されている。ケーススタディでは、うどん店『丸亀製麺』などを国内外で展開するトリドールホールディングスのDXとIT投資の考え方を執行役員 兼 CIO 兼 CTOの磯村康典氏が解説。

 また、スポーツ量販大手 アルペンの執行役員管理本部副本部長 兼 財務部長の清水直輝氏から、同社のDXと財務・経理の意識改革の事例を紹介する。

 さらに、日本調剤社外取締役である一橋大学 大学院 経営管理研究科・野間幹晴教授、『コーポレートファイナンス 戦略と実践』の著者であるインテグリティ 代表取締役の田中慎一氏、ネスレ日本 デジタル&Eコマース本部 執行役員 コパイロットの中岡誠氏によるパネルディスカッションも予定されている。「企業価値向上に重要な組織と人材育成」と題し、組織改革や企業をけん引する人材の育成について議論を行う予定だ。

 セッション後には懇親会も開かれる。横のつながりを作る機会にもなるだろう。また、同一企業から2名以上来場するとプレゼントがもらえる来場キャンペーンも実施される。オフラインのカンファレンスならではの特典だ。

 本カンファレンスの豪華な講師陣による充実したコンテンツは、全てのビジネスパーソンの方に大いに有益なものになるだろう。また、組織全体で企業の中長期的な事業成長について考えを深める場にもなるに違いない。ぜひ活用してほしい。

「TOKIUM VISION 2024」公式サイトはこちら
開催:2024年2月28日(水)14:00~
会場:ウェスティンホテル東京(東京都目黒区)
参加無料(登録制)

<PR>