順大が3種目を〝制覇〟
日本インカレで総合3連覇に輝いたのが順大だ。長距離勢もチームに大きく貢献した。
男子1500mは後田築(1年)が猛スパートを見せる。「位置取りがうまくいかず、集団後方でのレースになってしまいました。追いつけないかなと思ったんですけど、ラスト120mで仕掛けました」。アモス・ベット(東京国際大1)を抜き去ることはできなかったが、ベットは走路妨害で失格。後田が3分49秒66で〝1年生V〟を達成した。
男子5000mは吉岡大翔(1年)が14分00秒43で4位。残り500mからのスパートで溜池一太(中大2)を引き離して、日本人トップに輝いた。
「留学生についていき、最低でも日本人トップ。3位以内を目指していました。日本人トップでしたが、留学生とこれだけの差(1位と約8秒)がついてしまっているので、このことを重く受け止めて今後の駅伝に向かっていきたいと思います」
5000mで高1、2、3年の歴代記録をすべて塗り替えてきた吉岡。本人は納得していなかっただけに、駅伝シーズンでの本領発揮を期待したい。
男子3000m障害は村尾雄己(2年)が連覇を狙った大吉優亮(帝京大4)を最後に逆転。8分43秒07で優勝した。
「最後はギリギリでしたけど、自分のレースで勝ち切れたのは、良い弾みになったと思います。箱根駅伝は横腹が痛くなってしまって、6区で区間17位。今季は勝負強さを身につけてきたつもりなので、3大駅伝で力を出し切り、より上の順位でタスキをつなげられるようにしていきたいです」
なお5000mにエントリーしていた三浦龍司(4年)は日本インカレ組と調整合宿を実施。今大会と同時期に開催されたダイヤモンドリーグファイナルの3000m障害で5位(8分15秒45)に入った。夏合宿で走り込んでいる大学が多いなか、順大は日本インカレだけでなく、世界の舞台でも活躍した。
10月は9日に出雲駅伝、14日に箱根駅伝予選会が開催される。夏合宿を経て各校はどんな進化を遂げているのか。いよいよ駅伝シーズンが幕を開ける。