東京工業大学 環境・社会理工学院 建築学系 教授
鍵 直樹 氏
研究分野は建築環境工学、空気環境、室内空気質。室内における空気環境の基礎的な研究を行っており、空気中に浮遊している目に見えない汚染物質の検出・測定による“見える化”、汚染物質の発生源や空間中での特性などの把握と対策を研究テーマとしている。
「室内空気汚染には間接的な要因もあります。例えば、湿度は直接的には関係ありませんが、結露や湿った場所にカビや微生物が生成することで、MVOC(微生物由来の揮発性有機化合物)が発生します。季節によってオゾン濃度や化学物質の発生濃度も変わるため、さまざまな条件をシミュレーションしながら、研究を行う必要があります」
研究対象となる材料を養生するための恒温装置。「採取した素材をそのまま実験で使用すると、含水量や温度が変わってしまう恐れがありますので、実験前にこの中で数日間安置。すると温湿度が安定し、より精度の高い試験を行うことができるようになります」
建材に含まれている化学物質や空気中の汚染物質の濃度などを測るガスクロマトグラフィー。「空気中の汚染物質を数値化するとともに、その発生源を見極め、より快適な住環境づくりに貢献していきたいと思います」
空気イオンはイオンを包むバリアーが少ない構造になっているため、有害物質にたどり着く前に消滅しやすい性質がある。一方、水に包まれているナノイーは寿命が長く、広範囲に及ぶことが確認されている(パナソニック調べ)
約5~20nmのナノイー・ナノイーXは、スチームでは入り込めない繊維の奥まで浸透し、有害物質やニオイの原因物質にアプローチ
ナノイー・ナノイーXは、全国鉄道会社11社、自動車メーカー8社98車種に搭載されている。【2022年5月末時点。ナノイー・ナノイーXの総数(自動車メーカーは海外専売車含む)】