解決すべき課題は、データの分断化、コミュニケーションの断絶化、レガシーシステムの弊害
では、オンライン化の効率化やデータの利活用を進めるにはどうすれば良いのでしょうか。
課題と解決策を具体例に沿って整理してみます。例えば、顧客から営業担当者に不具合発生の連絡が入り、品質保証担当者を経由して製造担当者が調査・解析を行うとします。
この場合、まず、データの分断化が考えられます。さまざまなアプリケーションやエクセルなどにデータが散在しており、管理・収集業務で手一杯で、分析まで手が回らないケースがよくあります。
コミュニケーションが1対1のメールや電話中心となっている点もよくある問題です。これでは情報を広く伝達できないばかりか、会社の資産として蓄積することもできません。
レガシーシステムの弊害もあります。工場や部署ごとにアプリケーションがバラバラなので、連携がうまくいかないといったケースです。
これらの問題に対しては、以下の対応が必要になります。
まずデータの分断を解消するには、データの集約とデータを分析する文化の醸成を進める必要があります。これらを実践するには、使いやすいBIツールや誰でもAIを活用できる仕組みが不可欠です。
コミュニケーションの断絶については、オンラインコミュニケーションを前提として効率的に情報を連携させるべきです。これに伴い、継続的に改善活動を実践していけるようになるのが理想です。
レガシーシステムの弊害は、必要なアプリケーションを柔軟に作成できるようになることが解決策となります。その際、既存システムの資産を効率的に活用できるかどうかもポイントです。当然、モバイルからでも安心してアクセスできるレベルのセキュリティシステムも必要になります。
そして、これらの解決策は、それぞれがつながることで好循環が生まれます。データを分析してアクションに結び付け、コミュニケーションによって改善し、さらにアプリケーションから得たデータを分析につなげていく仕組みが構築できて初めて、他社との差別化が可能になっていくのです。