本コンテンツは、2020年9月11日に開催されたJBpress主催「Workstyle Innovation Forum 2020 <秋> 生産性を高め、イノベーションを創発する!“経営戦略”としてのワークスタイル変革」での講演内容を採録したものです。
株式会社カオナビ 取締役副社長 COO
佐藤 寛之 氏
1800社以上に導入されているタレントマネジメントシステム
クラウド人材管理ツール「カオナビ」は名前、顔写真、スキル、個性を一元管理することで、個人のエンパワーメントをサポートするツールであり、事業開始から8年で約1800社以上に導入されています。
私たちはこれまで、テクノロジーを使って、企業の生産性を向上させたり、個にフォーカスした豊かな働き方の実現に貢献したいと考えて事業を行ってきました。折しもこの1年あまりは、新型コロナウイルスの影響により、企業を取り巻く環境が大きく変化しています。
コロナ禍によって、働き方も大きく変化しつつあります。最も大きな変化は、従業員を1つの会社に帰属させていくことが難しくなったことです。
そのため“企業と個人の関係性”のエンゲージメントをより強固にしておくことが重要です。自社におけるエンゲージメントの源泉を再確認し、今まで以上に伝える/伝わる工夫が必要です。
従業員エンゲージメントの要素、すなわち、ヒトが組織に帰属する4つの誘因として、「目標」、「活動」、「構成員」、「特権」の魅力があると言われます。
「目標」の魅力とは、会社の理念や事業戦略、企業ブランド、収益性、財務基盤などです。「活動」の魅力は、事業内容や仕事内容を指しています。「構成員」 の魅力は一緒に働く仲間とその人たちが織りなす組織風土です。「特権」の魅力は、給与を含めた人事制度、給与待遇、さらにはテレワークが認められるのか認められないのかといった、働き方の環境などです。
この4つのファクターが自社の従業員に対して提供できているのか、あるいはどう伝わっているのかを企業人事として、また組織人事としてもきちんと戦略的に考えていかなければなりません。 会社側が提供していることと従業員に伝わっていることの重なり合いが大きければ大きいほどモチベーション高く働けると言われています。