本コンテンツは、2020年6月26日に全編オンラインで開催された「Workstyle Innovation Forum 2020 <夏>生産性を高め、イノベーションを創発する!“経営戦略”としてのワークスタイル変革」での講演内容を採録したものです。

株式会社SmartHR
インサイドセールスグループ マネージャー
古川 智之 氏

SmartHRのテレワークのこれまでと現状

 実は、当社はこれまで、エンジニア職では週1回のテレワークを可能としていましたが、その他の職種では、テレワークの制度はありませんでした。

 東京オリンピック開催を見据え、3月から全職種で、テレワークの練習をしようと計画をしていたところ、新型コロナウイルスの感染が広がってきました。

 そこで、外出自粛要請が出た後の3月27日から、全従業員強制的にテレワークを実施しました。緊急事態宣言解除後は、強制から推奨に戻し、オフィスの出社率を抑えながら業務を行っています。

 テレワークを支援するためのさまざまな施策も実施しました。例えば「リモートワーク環境を整える手当」として、一人一律2万5000円を支給しました。

 従業員それぞれが自身の判断で課題を解決し、オフィスと同じくらいのパフォーマンスを上げてもらいたいと考えての一律支給です。手当は何に使ってもよいとした結果、モニターやデスクなどの他、健康グッズを購入した従業員もおりました。

「スライドワーク制度」も実施しました。緊急事態宣言によって保育園が休園となり、小さいお子さんがいる従業員は、日中はどうしても仕事に集中できないという人もいました。そこで、そうした従業員に限り、上司承認の上、特例で早朝5時から7時と22時から26時の深夜の時間帯も勤務時間としていいとしました。

 また、ゴールデンウイーク期間の「特例祝日振替制度」は、ゴールデンウイークに休んでも外出できず家にいるのであれば仕事をしたいという従業員の声に応えて、就業規則上は月内に限っている振替を、特例として、祝日なら2カ月先まで振替休日OKとしたものです。

 申請時に振替休日の指定を必須とし、労働時間が増加しないよう配慮しています。この他、テレワーク中は運動不足になりがちなため、「1日1時間までのフィットネスタイムは勤務時間に含めてOK」としました。