アプリ活用の成果と未来につながる可能性

東海林:事実、アプリならではの手間から解放された結果、今では専門的なエンジニアが不在でありながら、私たちオウンドメディア関連部門のメンバーだけで運用を実現できています。おかげで、アプリ導入による効果測定やデータ分析に多くのエネルギーを投じることも可能になっています。

 具体的にアプリを活用した効果をお伝えすると、例えば、「意外にもプッシュ通知を見てくださるユーザーが多いこと」が判明し、「アプリをダウンロードしてくれたユーザーの内、4割が継続的なアクティブユーザーになってくれていること」も分かりました。さらには「営業部門などの当社社員が、お客さまへの情報提供する局面などに活用することができる点」など、いくつものポジティブな結果が出ています。

金子:自社開催のフォーラムなどのイベントでも、アプリを利用したさまざまな機能をアピールしながらダウンロードの機会を増やしているそうですね。

東海林:はい、もともと目指していたのはアプリの導入だけではなく、多様なタッチポイントを積極的に取りに行くことでしたが、その局面においてもアプリが有効に使えています。また、イベントや記者会見などをきっかけにしてダウンロードしてくださったユーザーが、イベント後もこのアプリをアクティブに利用し続けてくれるという成果も上がっています。

金子:本当のところ、そうした広がりを増やしていくことも、当初から戦略的に仕掛けていたのだと聞いています。今後は、活用の範囲をどう広げ、どのようなデジタルマーケティングを進めていくのでしょうか?

東海林:すでに社内では、部門ごとに活用している他のプラットフォーム、例えばSalesforceであったりEloqua、Adobeとアプリとの連携を進めています。そうして有機的につながったユニバーサルなハブを確立して、データ活用のサイクルを回していくことで、新しいNECにふさわしいデジタルマーケティングと、これに基づいた事業活動を加速していきたいと考えています。

金子:単にアプリ開発を効率化できるだけでなく、それがビジネスの成功につながるのだということを、われわれヤプリとしても、より一層発信していきたいと思っていますので、これからもどうぞよろしくお願いします。

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