日本の城のルーツ、弥生時代の集落で起きていたこと

教養として役立つ「日本の城」(16)
2020.5.5(火) 西股 総生 follow フォロー help フォロー中
生活・趣味歴史
シェア10
このエントリーをはてなブックマークに追加
この写真の記事へ戻る
大塚遺跡(撮影/西股 総生、以下同)
写真1:横浜市の大塚遺跡。大がかりな発掘調査にもとづいて、弥生時代の環濠集落が再現されている。たくさんの竪穴式住居を囲むように濠が掘られ、外側には土塁と柵がある。
写真2:弥生時代と縄文時代とでは、生活スタイルが大きく異なっていた。写真は大塚遺跡の隣にある歳勝土(さいかちど)遺跡で、環濠集落に住んだ人々の墓地。これは方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)といって、四角い土盛りを溝で囲んだスタイル。
写真3:佐賀県の吉野ヶ里遺跡。弥生時代には、次第にムラが統合されて各地にクニが生まれていった。吉野ヶ里遺跡は有力なクニの一つと考えられており、何重もの環壕と望楼(櫓)によって防禦されている。
写真4:岡山県の鬼ノ城(きのじょう)は、全長2.8kmもの城壁を山の上にめぐらせた壮大な城で、発掘調査にもとづいて古代山城の景観が復元されている。向こうに瀬戸内海が見える。
写真5:熊本県の鞠智城(きくちじょう)。九州防衛のために築かれた山城だが、他の山城より低くなだらかな地形なので、城内は広い。発掘調査でたくさんの建物跡や貯水池が見つかり、一部が復元されている。
写真6:律令体制の整備に伴い、地方は国や郡といった行政単位によって支配されるようになった。国ごとに支配拠点として国府が置かれ、国分寺と呼ばれる寺院も建設されていった。写真は岡山県の備中国分寺(塔は後世の再建)。
おまけ:山城は普通「やまじろ」と読むが、古代山城、朝鮮式山城などは「さんじょう」と音読みする。古代の場合は、城壁で守られた都を都城(とじょう)、町を邑城(ゆうじょう)と呼ぶように、漢語風に音読みするので、これにならった読み方が通例となっているからだ。写真は鬼ノ城。

ライフ・教養の写真

《「iDeCo」の未来はバラ色?》ドイツの確定拠出年金も「自己責任」型へ、安全志向の国民はついていけるか
アジアカップ優勝のサッカーU23日本代表、パリ五輪出場メンバーには誰が選ばれる
京都の伝統工芸はなぜ「絶滅の危機」に瀕しているのか:職人70人以上にヒアリングしてわかったこと(後編)
京都の伝統工芸はなぜ「絶滅の危機」に瀕しているのか:職人70人以上にヒアリングしてわかったこと(前編)
唯一無二の世界観、デ・キリコのジャメヴ(未視感)から生まれた「形而上絵画」、ミステリアスなマネキンの謎
ナイキの「ドラゴンフライ」がさらに進化、アシックス、アディダス…今夏のパリ五輪を彩るスポーツギアをチェック

本日の新着

一覧
京都の伝統工芸はなぜ「絶滅の危機」に瀕しているのか:職人70人以上にヒアリングしてわかったこと(後編)
新潮社フォーサイト
アジアカップ優勝のサッカーU23日本代表、パリ五輪出場メンバーには誰が選ばれる
神宮寺 慎之介
全く異なる仕事体験で得る気づき、従業員のエンゲージメントを高める大人の職業体験とは何か?
【大人にこそ必要な職業体験①】入社3年以内の離職率は3割超、就職のミスマッチを解消するために必要なこと
田中 翼
地方では「老老介護」状態のライドシェア、拙速な「解禁」への拭えぬ違和感 「導入ありき」の議論は「順序が逆」
桃田 健史
フォロー機能について

フォロー機能とは、指定した著者の新着記事の通知を受け取れる機能です。
フォローした著者の新着記事があるとヘッダー(ページ上部)のフォロー記事アイコンに赤丸で通知されます。
フォローした著者の一覧はマイページで確認できます。
※フォロー機能は無料会員と有料会員の方のみ使用可能な機能です。


設定方法

記事ページのタイトル下にある「フォローする」アイコンをクリックするとその記事の著者をフォローできます。


確認方法

フォロー中の著者を確認したい場合、ヘッダーのマイページアイコンからマイページを開くことで確認できます。


解除方法

フォローを解除する際は、マイページのフォロー中の著者一覧から「フォロー中」アイコンをクリック、
または解除したい著者の記事を開き、タイトル下にある「フォロー中」アイコンをクリックすることで解除できます。