4区は城西大・斎藤将也、5区は創価大・吉田響が制す
伊勢路のつなぎ区間ではエース級選手がダントツの走りを見せた。4区は今年の箱根駅伝で1年生ながら2区(区間15位)を務めた城西大・斎藤将也(2年)が素晴らしかった。区間2位に26秒差をつける圧巻の走りで6人をゴボウ抜き。チームを2位まで急上昇させたのだ。
「暑い方が得意なので、設定タイムを目指して、いい感じで走ることができました。箱根駅伝は2区を希望しています。前回は力不足だったので、いい仕上げをして、リベンジしたい」
5区は出雲5区で区間賞を獲得した吉田響(3年)が快走する。区間2位に38秒差をつける圧倒的な区間トップ。13位から9位にチーム順位を押し上げた。
「ゲームチェンジャーの役割を期待されていたので、狙い通りの区間賞・区間新でホッとしています。目標タイムより10秒ぐらい速く走ることができました。箱根駅伝も5区で区間新を出して、学生駅伝の区間賞を総なめできるように頑張っていきたいです」
7区は國學院大・平林と中大・湯浅が大激戦
各校のエースが集結した7区、駒大は主将・鈴木芽吹(4年)が登場した。2分21秒という大量リードを受けながらも、先輩・田澤廉(現・トヨタ自動車)の区間記録を意識。暑さのなかでも5㎞を14分01秒、10㎞を28分28秒で攻め込み、終盤はペースダウンして区間3位だった。
鈴木の約1㎞後方で、意地のぶつかり合いを見せたのが中大・湯浅仁(4年)と國學院大・平林清澄(3年)だ。湯浅は2年連続、平林は3年連続の7区。平林は3㎞を8分27秒で通過すると、4.8㎞で6秒先にスタートした湯浅に追いつく。その後は並走するかたちになり、互いに何度も揺さぶりをかけるが、引き離すことはできない。最後は湯浅がわずかに先着するも、タイムは平林が5秒上回り、区間賞を獲得した。
「前回は区間4位という悔しい思いをしたんですけど、田澤さんと近藤(幸太郎)さんが卒業した今回は自分が区間賞を取るという気持ちでした。チーム目標が表彰台だったので、3位と4位では違います。前に2位の青学大も見えていたので、後半勝負を意識して走りました」(平林)
暑さと向かい風の影響でタイムは伸びなかったが、平林は区間6位だった早大・伊藤大志(3年)に1分30秒差、同7位の東海大・花岡寿哉(2年)に2分04秒という大差をつけた。
前回の箱根は平林が2区で区間7位、湯浅が9区で区間6位だったが、次の正月決戦はともに主要区間で区間賞争いを繰り広げそうだ。
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