最終的に勝つのは?

 7区、8区の戦力を考えると、駒大は全日本4~6区を好走した山川拓馬(1年)、篠原倖太朗(2年)、安原あたりが候補か。青学大は前回、7区岸本が区間トップ、8区佐藤一世(3年)が区間2位と好走しているが、ふたりは往路に入る可能性もある。いずれにしても僅差の戦いになるだろう。どちからが追いかける立場になっても、1分以上引き離されると、大逆転は起こりにくい。

 では最終的にどちらが勝つのか。筆者は駒大ではないかと予想している。その理由は今回、主力メンバーが箱根駅伝一本に絞るかたちで調整を続けているからだ。過去2年はエース田澤が12月に10000mで好タイム(20年27分46秒09、21年27分23秒44)をマーク。そのダメージがあったため、箱根に調子を合わせるのが難しかった。

 来夏のブダペスト世界選手権を目指す田澤と佐藤はトラックでタイムを狙うプランもあったが、今冬はトラックレースを封印。その分、正月決戦に向けて、しっかりトレーニングを積んでいるはず。近年はなかなかできなかった〝100%の調整〟が可能な駒大が有利だと思っている。

 なお箱根駅伝の区間エントリーは12月29日(今回は当日変更で補欠を6人まで投入できる)。両校がどんなオーダーを入れてくるのか楽しみにしたい。