本コンテンツは、2020年9月11日に全編オンラインで開催された「Workstyle Innovation Forum 2020 」での講演内容を採録したものです。

富士通株式会社
国内ビジネス推進統括部 プロモーション推進部 部長
丸子正道氏

テレワークは「実施できれば良い」段階から「生産性を上げる」段階へ

 コロナ禍の影響によって、テレワークを活用したワークスタイルは誰も予想できなかったスケールで急速に広がりました。「思っていたよりも仕事に使える」という好感触を得た人も少なくなかったようです。では、実際の企業の生産性はどうなったのでしょうか? 

 興味深いデータがここにあります。日経BP総合研究所が約2200社の企業を対象に行った調査によれば、「テレワーク実施前の生産性と変わらない」あるいは「それ以上」と答えたところも30%以上ありましたが、実に62.9%もの企業が「以前の生産性よりも下がった」と返答したのです。

 この結果を目にして「やむを得ない」と捉える人もいるかもしれませんが、新型コロナウイルスの感染拡大は完全にストップしたわけではありません。少なくとも今後数年はWithコロナ、すなわち感染防止対策を前提にした企業活動を継続せざるを得ません。つまり、テレワークの実施もまた継続していくことになるわけです。いつまでも「テレワークで生産性が低下してもやむを得ない」などとは言っていられません。

 では、現状のテレワークが抱えている主な課題とは何でしょうか。東京商工会議所が約1万2000社を対象に行った調査で、特に多かった返答は「ネットワーク環境の整備」「端末機器の確保」「書類への押印対応」「社内コミュニケーション」。いずれも回答数の5〜6割を占めていたのです。また、テレワークに関連して私たち富士通に寄せられた企業からのお問い合わせもまた、「社内業務の遂行に向けたインフラを整備したい」「コミュニケーションの強化に向けたシステムを導入したい」といった内容が大半でした。

 そこで、富士通でも早急に課題解決策を検討。テレワークで高い生産性を維持・向上するためのシステムのあり方、その全体像を以下のように大まかに捉えました。

 ポイントは3つ。「強固なセキュリティ」、「コミュニケーション不足の補完」、「働き方の見える化」です。テレワーク実施時にも安心して働けるセキュアなICTインフラを確立しつつ、これを軸にして多様性のあるコミュニケーションを実現するツールと、働き方を多角的に可視化できるシステムとを連携させていく、というグランドデザインです。

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