導入企業の中では売上高33%アップの成果も

 エクスペリエンス主導型トランスフォーメーションの具体例として、私たちがこれまでサービスを提供してきたお客さまの中から、代表的な事例をひとつご紹介しましょう。

 大手小売業 A社:バリューチェーンの刷新で自社の存在感も売上げも大幅アップ

 この企業では、「顧客にとってなくてはならない存在」を目指し、顧客起点による企業バリューチェーンの見直しを行いました。目標を「顧客の生活に溶け込み、ときに驚きを与える“なくてはならない存在”」と決め、お客さまの顕在化ニーズを当たり前に満たし、潜在ニーズに気づかせてくれる企業になろうと考えたのです。

 この実現に向けた施策としては、顧客戦略やチャネル戦略、オペレーション変革などを総合的に実行していきました。ここで重要なのは、どのような施策を行う場合も、最初に目標を明確に決め、そこに向けてデジタル活用も含め何を行うべきかをデザインしていったことです。

 たとえば「お店に来ていただくには?」、「来ていただいた後をどうするか?」といった問いを立て、そこから実際の施策や必要なツールなどを導き出していきました。

 一般にDXというと、デジタルでできること=RPAやAI、機械学習といった「テクノロジーありき」の考え方で進めてしまいがちです。しかし目標を定めずにツールばかりをそろえても成果は期待できません。

 そこで同社では、マーケティングオートメーションツールを導入する際にも、「そもそもお客さまを呼ぶために何をすべきか?」をきちんと議論した上で、具体的なソリューション選定などを進めていきました。

 この結果、売上高は33%のアップ。また顧客数は18%、顧客単価は13%、購買率は2.8%アップと大きな成果を挙げることができたのです。「お客さまによりよいエクスペリエンスを提供するには何をすべきで、その実現にはどんなことが必要か?」を積み上げて目標に達する、まさにエクスペリエンス主導型トランスフォーメーションの好事例といえます。

 コロナ禍を契機としたさまざまな変革は、この先も急速に進んでいくことが確実です。これを自社のDX推進の好機と捉え、タイミングを逃さず改革を進めていくことが必要です。

 その変革のモデルには今回ご紹介した3つがありますが、可能であればまずはエクスペリエンス主導型トランスフォーメーションに挑戦していただきたいと思います。もし現状では難しければ、残りの2つから始めるだけでも十分に価値があります。

 当社では、今回ご紹介した他にも、お客さまのご要望に即したさまざまなサービスや、多彩な導入事例をご用意しています。自社でのDX推進に関心をお持ちの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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