ポストコロナに向けたDX推進を探る

顧客の心をつかむ「エクスペリエンス主導型トランスフォーメーション」とは?

JBpress/2020.9.29

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 本コンテンツは、2020年8月31日に開催されたJBpress主催「Digital Innovation Forum 2020 <夏>~デジタル変革によるイノベーションの実現~」での講演内容を採録したものです。

ジェンパクト株式会社 代表取締役社長 グローバルシニアバイスプレジデント
一般社団法人 日本RPA協会 専務理事
一般社団法人 経営情報学会 副会長
田中 淳一 氏

コロナ危機はDX推進のまたとないチャンス

 ジェンパクトは、トランスフォーメーションサービスプロバイダーであり、DX推進を提供している会社です。私たちはスローガンとして「働く」を変える会社をうたっています。

 これは「デジタルを使い、世界中の人の単純に事務作業をなくす」、「そこから生まれた時間を考えることに使い、さらに付加価値創出を促す」ということを意味しています。

 現在はコロナ禍によって、実にいろいろな変化や逆境がもたらされてきています。この間の成長率はマイナス27.8%と、経済は破壊的な状況に晒されています。しかしこれは裏返せば既存の構造が壊れることであり、人々がDXと呼んで求めてきた変革は、何かが壊れた後にしか訪れない。

 誤解を恐れずに言えば、今回のコロナによる危機は、新たな仕組みを作り出す千載一遇の機会と捉えるべきではないでしょうか。

 こうした危機にあって、特にビジネスサービス部門ではさまざまな変化が加速しています。たとえば在宅勤務の拡がりで、働き方はオフラインからオンラインに重点が移っています。そうなれば、オンラインにおける働き方の定義を改めて見直さないといけません。

 もちろん、より充実したテレワークの環境構築も必要です。それにも増して、これからはジョブディスクリプション=誰が何をすべきかをはっきりとさせていかないと、本来の意味でのリモート化は進んでいきません。

 またリモート化が進むと、当然多くのことがデータ化されていきます。その結果、さまざまな領域で自動化が加速し、業務の進め方も変化していけば、働く人に要求される役割も変わります。

 自動化で単純作業が減れば、その時間を使って新しい役割や付加価値を生むことが求められ、オペレーティングモデルや役割もますます高度化していきます。

 今回の変化を契機に、これまで実現したくてもできなかった変革に取り組む企業が急速に増えています。たとえばワークスタイルの多様化です。従来のオンショア/オフショア/ニアショアに加えて、ホームショア=家でも職場と同様に作業ができるようにする。

 あるいは、業務を自動化する部分と人間が手がける部分の見直しを行う。またアナリティクスやAI導入によって単純業務の自動化が進み、これまで以上に多くの機能やプロセスをサービス部門から提供する。このようなトランスフォーメーションを、積極的に推進する企業がさまざまな業種・分野で現れてきています。