最後に「データ有効活用の重要性」です。先ほどお話ししたように、VPNのログはCSVで取得できます。だだし、ネットワークの専門家が生ログを分析するにあたっては非常に有益かもしれませんが、管理職や幹部の社員が活用できるようにするためには、BIツールなどを使って別のデータに成形する必要があります。

 またBIツールを使うことで、誰でも知りたいところにたどり着ける、といったようにデータを有効活用できるきっかけになると思います。そのデータを使いたい人、知りたい人の観点に合わせたデータを作り、それをもとに有効活用することが非常に重要になってきます。

 今回はテレワーク中心の話をさせていただきましたが、今後はこういったアクセスログから、人事制度の設計の提案にまで展開をしてきたいと考えています。例えば、海外部門では時差があるため、日本の夜など、定時以外もメールのやり取りをするといった事象がアクセスログから見えてきます。

 一律、日本に合わせた人事制度がいいのかというように、今回の緊急事態におけるテレワークをきっかけに制度を見直すきっかけにもなっています。今後の展開としては勤務時間や勤務場所にとらわれない仕事環境の提供も行っていきたいと考えています。

 最近になってよくニューノーマルへの備えと言われていますが、人事制度の設計やネットワークインフラの整備計画などもデータを元に考えていかなければならないと考えています。

 また、今回のテレワークをきっかけにコミュニケーションの問題や、管理職視点での部下の進捗管理などについても、情報システム部門としてどういう形でICTを用いてサポートしていけるかを考えていこうと計画しています。

 また、本日はデータ分析を中心にお話しさせていただいたものの、当社としてはまだまだ社内に眠っているデータの有効活用ができていないと感じています。アクセスログに限らず、社内に眠っているデータの有効活用を行いながら、より会社として効率良く業務を遂行する、またユーザー部門に対して課題解決を提供することを情報システム部門としてサポートしていきたいと考えています。

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