文=酒井政人

2022年6月19日、全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会、男子10000m、2組2位の東洋大熊崎貴哉 写真=日刊スポーツ/アフロ

注目は東洋大と創価大

 第54回全日本大学駅伝の関東学連推薦校選考会が6月19日に神奈川・相模原ギオンスタジアムで行われた。そのなかで注目を浴びていたのが14年ぶりに参戦した東洋大と、初出場を目指す創価大だった。

 選考会は1組各校2人ずつが10000mレースに出走し、4組8人の合計タイムで争われる。例年暑さの残る1~2組はスローペースで進み、30分00秒前後のフィニッシュになることが多いが、今回は意外な展開になった。

 1組は4000m過ぎに吉田響(東海大2)がスパートを放つ。後続を一気に引き離すと、自己新の28分59秒50で走破。東海大が鮮やかな先制攻撃で首位発進した。

 2組は大東大がケニア人留学生を投入。ピーター・ワンジル(2年)が中盤で抜け出して、28分48秒57をマークした。1組終了時に6位だった東洋大は熊崎貴哉と九嶋恵舜の3年生コンビが2着(29分29秒31)と3着(29分41秒49)。総合順位は東海大がトップを守り、東洋大が3位、大東大が4位に浮上した。

 一転して3組はスローペースになった。残り3周で小林篤貴(神奈川大3)が仕掛けると、ラスト勝負を制した大野陽人(大東大4)が29分41秒26。小林が29分44秒53で2着に入った。総合順位は神奈川大が首位に立ち、東海大、東洋大、大東大、中央学大、創価大、日大までが通過圏内。ボーダーラインまで城西大が6秒差、帝京大が21秒差につけた。

 最終4組はケニア人留学生9人がトップ集団を形成。後半独走したフィリップ・ムルワ(創価大4)が28分21秒68でトップを飾った。日本人集団は松山和希(東洋大3)が引っ張るかたちで進み、28分52秒36で日本人トップ。久保田徹(大東大3)、梶谷優斗(東海大2)、 吉田礼志(中央学大2)、 山﨑諒介(神奈川大4)も28分台で駆け抜けた。

 総合順位は神奈川大が3時間57分35秒80でトップ。以下、東洋大、創価大、東海大、大東大、中央学大、日大の順で通過した。次点は城西大で通過圏内とは40秒差だった。