真のDX実現に向け「ECOシステム」を活用せよ

機能配置でDX化を推進するNTTデータグローバルソリューションズ

JBpress/2021.4.2

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本コンテンツは、2021年3月16日に開催されたJBpress主催「第8回DXフォーラム」Day1のセッション「DX時代の基幹システムとECOシステムの活用とは?」の内容を採録したものです。 

株式会社NTTデータ グローバルソリューションズ
ビジネスイノベーション推進部ソリューションセールス室・室長
八木 将樹 氏

2018年から変わらないDXの課題

 本日は、基幹系システムにおけるDXの課題と「ECOシステムの最大活用するための機能配置」と題した、当社が考える構想策定、DX全体アプローチについてお話しさせていただきます。

 当社は、2012年7月に設立された会社です。設立当初の従業員数は100名ほどでしたが、現在は約400名になりました。グローバルにビジネスを進めるNTTデータグループの一員で、SAP事業の中核会社となっています。

 海外グループ会社と連携し日本企業のお客様の導入から運用保守までを対応しておりまして、アジア・アメリカはもとより、世界のニッチなエリアへも展開をしております。

 SAP専業ベンダーではありますが、SAPシステムだけではなく、周辺の仕組みの導入も一体化して進めています。我々はこれを、「基幹系システムを中核としたECOシステム」と呼んでいます。コアは基幹系業務システムですが、何が何でもSAPソリューションで実施するわけではありません。SaaSの優れたソリューションがたくさん出てきていますし、コストも安いケースもありますので、これらを混ぜ合わせて全体感をもった仕組みをつくっていきます。

 2018年に経済産業省から「2025年の崖」という話が打ち出されました。2025年の崖とは、「経営者の方々はデジタルトランスフォーメーションの必要性を理解しているものの、事業部門ごとに構築された仕組みが原因となりデータ活用が進んでいなかったり、過剰なカスタマイズによって複雑化したりしている。業務自体を見直し、経営改革を起こしていかなければならない。それができない場合は2025年以降、最大12兆円の経済損失が生じる可能性がある」という話です。

 これについて、2020年末に中間報告が出ていますが、なかなか経営改革まで踏み込んで実施できていない企業が多い、という結果でした。

部分最適で複雑化、サイロ化したシステム

 お客様からよく聞く課題として、次のようなものがあります。

 1つ目は、基幹系システムの保守が徐々に複雑化してしまい、改修に多額の費用・工数がかかるということ。2000年代初頭、当時考えた全体最適で進めていったものの、部門ごとの要望を取り入れたことで徐々に部分最適になってしまっていた。結果として改修に工数がかかり、使いづらい仕組みになってしまった、という話をよく聞きます。

 2つ目は、周辺作業をExcelで実施しており、一部のメンバーしか対応できない状況になっていること。例えば管理連結を行う際には、全世界のデータを集めた上で製品別に分解して見たい、連結損益を見たい、といったニーズが出てきます。そういったところは全部を仕組み化しているのではなく、Excelのマクロで作りこまれているケースがあるのではないでしょうか。

 3つ目は、BIツールを入れたものの、データの集約基盤として扱われているということ。データソースの粒度が同じまま分析ができるとよいのですが、集約したデータを基幹システムに入れてつないだり、集約したExcelデータをダウンロードしてBIシステムに入れたりしているのでは、データの元がない状態なのです。

 データがシームレスにつながっていないために、シミュレーションができず、体系的にアクションまで落とし込めないことは課題といえます。例えば、データがバラバラになって、いろいろなExcelシートで分析されているので、損益分析がなかなかできない、といったことです。

 4つ目は、ワークフローの承認がバラバラになっていて連携が取れておらず、毎回システムにログインしないと状況がわからないこと。データ入力をしっかりやっていただく為には、ユーザビリティは非常に重要です。ワークフローの承認が面倒だからシステムを使わないということになると、最終的には使われない仕組みになっていってしまいます。

 5つ目は、海外を含めた業績管理データを可視化しようとプロジェクトを進めているものの、道半ばであるということ。経営者は業績管理と予実管理のデータをもとめていますが、Excelでないとできない、基幹系の仕組みとつながっていない、あるいは海外の拠点のデータの出どころがわからない等、データがとりづらい。また頑張って加工しても元のデータがおかしいということでみることができないという課題が発生しています。

 こうしたDXの課題は、2018年からあまり変わっていないのが現状です。課題解決のためは、事業部ごとのシステムの撤廃が重要になってきます。これまでは自部門だけがDXしようという動きが多く、サイロ化された仕組みになっているケースが多く見受けられました。このように、いつの間にか複雑化していった結果、DX化が単なる業務改善になってしまうのです。

 データのアップロードを自動化するだけがDX化ではありません。データの粒度がしっかり揃っているか、そのデータは本当に入力する必要があるのか。二重入力になってないか。そういったところを考慮した仕組みにしなければいけないと考えています。