女性社員が語る、私たちの印刷業界とその変革チャンス

「印刷は私たちにとって魅力あるビジネス。だからもっと発展させたい」

JBpress/2020.4.1

いいね ツイートする

 他業界同様、DXをはじめとする新たな変革への着手が進む印刷業界。新旧の変化の中で揺れる業界の中で、印刷が好きだという女性社員たちが集合。日本を代表する製造業ともいえる印刷業の中で、日々感じている本音や、変わりゆく働き方に対する希望、そして各社で進められている変革や改善に対する期待や希望についてあえて女性たちだけの座談会で意見交換をしてもらった。

印刷業界は地味? いいえ、私たち、インクや紙への愛情でこの仕事をしています

-皆さんの現在の職務について教えてください。

藤江洋子さん(フジプラス):私は前職で広告制作の仕事をしていました。印刷会社に仕事をお願いする側にいたことになりますが、その後お誘いをいただき、現在のフジプラスでクリエイティブ分野のプランナーとして入社しました。ただ現在は当社でもどんどん新しいチャレンジをしていこうということになっていまして、私も今はデジタルイノベーショングループ所属でプランニングなどに携わっているところです。

島田真帆さん(凸版印刷):私は2008年に新卒で入社して12年目になります。デザイン系職種の採用で、お客様の広告物などの企画制作を4年ほど担当しました。その後、企業カレンダーを専門に制作する部署に異動し、お客様のブランド価値向上につながるようなカレンダーの企画や印刷仕様を提案する業務に携わっています。

鹿野明恵さん(音羽印刷):私は今の会社に新卒で総合職として入社して5年目になります。組織改編などもあった中、主に営業の仕事に従事していたのですが、今はそこだけでなくお客様企業への企画提案部分にも入り込んだ役割をさせていただいています。もともと当社は企業さんが用いる帳票類の印刷をメインにしていたのですが、それだけでなく何かお客様に貢献できるものを、ということで対話の中から新しい企画を進めていこうとしているところです。

平田冬萌子さん(精工):私は新卒で精工に入社して3年目になります。入社当初から営業として色々な企業の方と向き合う機会が多いのですが、私の場合は当社で主力としている農産物の包装素材だけではなく、お菓子や日用品の包装などの包材・印刷物の販売を担当しています。

佐藤友光子さん(精工):私は中途で精工に入社して7年目。営業本部に所属しているものの、ちょっと独特の業務を担っています。平田が申し上げたように当社のメインは農産物の包装資材なのですが、例えば野菜を入れる袋の形状や後加工などを改良することでその野菜の鮮度を少し長く保つことが可能になるんです。私が扱っているのはこうした研究や営業ということになります。また当社は全国に8つの営業所を構えているのですが、それぞれの拠点メンバーで情報共有などを進めていくための取りまとめ役も担当しています。

-印刷業界で働くことを選択した理由というのがあれば教えてください。

鹿野:私はもともと営業の仕事がしたいと望んでいて、しかもお客様と長いお付き合いをして、信頼関係を築いていけるような働き方がしたいと思っていました。それで、いろいろな業界のことを調べていった結果、今の会社は一般的なメーカーと違ってお客様である企業と継続的な関係を構築していることを知り、それで入社しようと決めました。

藤江:自己紹介でも少しお話をしましたが、前職では広告制作の担当者として印刷会社さんにいろいろお願いや相談をする機会が多くありました。結構こだわりを持って取り組んでいる仕事の際には、「この印刷をこういう風にしてみたいのですが、対応いただけますか?」「違うやり方も試してみたいなあ」など、いろいろわがままを言ってしまうわけですけれど、本当に誠実にそういう相談に応えてくださる担当者さんばかりだったので、印刷業界には好感を抱いていました。結局、自分がその業界の中に入ってしまえば、もっといろいろチャレンジできると感じたことが転職を決めた理由ですね。

島田:印刷の世界は、モノ作りのプロセスでいうところの川上から川下まで、一貫して携わることができるところが魅力的だと感じています。また、様々なお客様に対して新しいイノベーションを提案できるところも醍醐味です。それは私の希望するところでしたし、そもそも個人的に印刷というものが昔から好きで、例えばインクの匂いとか(笑)、そういう感覚的な部分もあって「この業界で働きたい」と思いました

鹿野:インクの匂いもそうだし、手で紙を触った感覚とか、そういう部分ってすごく大切ですし、この仕事の醍醐味ですよね。

平田:私も学生時代に絵画における色彩について勉強していたので、色に関わる仕事というのには惹かれました。

藤江:私の勝手な発想では、たぶん女性のほうがこうした五感における感度が高いし、働く場を決める時にもそういうことを重視する人は多いのではないかと思います。

平田:色の認識力については、たしか男女の違いって、科学的にも立証されているような話を以前聞いたことありますよ。

藤江:でも自分から言い出した話題ですが、あまり性別による違いを振りかざすのはどうかと思い直しました(笑)。これって性別でどうとかいう話じゃない。男女の違いにかかわりなく、印刷業界には感性の部分の面白味が入口になって参画しているかたが確実に存在しますよね。

鹿野:そうですよね。印刷業界は地味だという印象のかたもいるでしょうけれど、視覚はもちろん嗅覚や触覚に対する感度が問われる仕事ですし、そういう部分がもっと世の中に伝わると嬉しいですね。