「BMW i3」に見た
“今”にとらわれないものづくり
BMW i3。「観音開き」のドアを取り巻く開口部を持つ車体外郭(ボディシェル)の主要構造体は、片側2枚のドアも含めてC(カーボン)FRPの成形材を接着して造られている。キャビンの空間は4人の大人が快適に移動するのに十分な寸法と居住感を持っている。車室床が高いのは別に紹介するように、電池を床下に収めつつ走行機能要素の骨格(フレーム)を全通させるレイアウトのため。(写真:BMW AG、以下同)
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アメリカ西部、ワシントン州モーゼスレイクに新規設立・建設した専用工場で、アクリル繊維(PAN)から招請されるカーボンファイバー。この後の新しいつくり方、すなわち単一方向(UD)組物をあらかじめ型に沿うように成形するプロセスに適した素材特性にしているものと思われる。
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ドイツに渡ったカーボンファイバー素材は布状に加工され、およその形状に成形された後、この写真に見るように成形型(台上の艶のある黒い面)の上に、テキスタイルファイバーの中間材と交互に重ね合わせて置かれる。これを上からも成形型で挟んで圧縮し、その状態で成形加工機に収めて上下面の各所から同時に液状のプラスチック素材を一気に注入、拡散・浸透させつつ、加熱して硬化させる。
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RTM成形で作られた骨格部材は、ライプツィヒ工場の車体組み立て工程に送られ、接着でボディシェルの形につくり上げられる。こうした工程が多数並んだロボットによって進められるのは、今日の乗用車組み立ての中では金属製ボディでも同様だが、i3の車体では各部材は連続した接着によって接合されるわけで、点々とスポット溶接で止めるよりも構造体としての連続性は高い可能性がある。その接着部の総延長は車体全体で160メートルに達するという。
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BMW i3の基本機構透視写真。車室を包み込む黒い素材の「殻」がC(カーボン)FRP成形・接合で作られている。その床下に21kWhの容量を持つリチウムイオン電池が並べられ、それを収めて前後に伸び、サスペンションと操舵機構、後部にモーターなど駆動機構が組み付けられる白銀色の「骨格」(フレーム)はアルミ合金製。このフレームの上にボディシェルを載せて締結する構造である。この車両は後輪間の空間右側(写真奥)に2気筒のガソリンエンジン(その断面が緑に着色されている)を積んだ「レンジエクステンダー」仕様。モーターは車両左側に積まれている。
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