二条城の台所・御清所で、種子のインスタレーション。ここで2025年、アンゼルム・キーファー展が予定されている

世界遺産・二条城の台所・御清所での神秘的なインスタレーション

世界遺産・二条城、二の丸御殿 台所・御清所には、ティエリー・アルドゥアンの写真とインスタレーション「種子は語る」 Presented by Van Cleef & Arpels。

撮影され、球体の中に封じられている種は、世界各地の 500 種以上の植物。その中には「京野菜」の種もある。生命の神秘が、時間の蓄積を感じる大空間に展開される。

© Thierry Ardouin / Tendance Floue / MNHN
写真に撮られた、さまざまな種の神秘的な姿

極彩色のモード写真がクールな産業遺構に映える

京都新聞ビル地下1階会場は、2015年まで印刷工場だった。この地下1−2階、高さ10メートル弱の大空間を縦横に用いた展示が、ヴィヴィアン・サッセンの写真と動画「PHOSPHOR|発光体:アート&ファッション 1990–2023」 Presented by DIOR。

ダクトや貨物を移動させるためのレールなどが剥き出しに残るインダストリアルな空間は、現在、さまざまなアートイベントの会場となっている。

インクの匂いがかすかに残る空間は産業遺構として見応えがある

近代建築の名作・京都文化博物館にヤノマミ族の集落をイメージして

ベネズエラからブラジルにまたがる地域で暮らす先住民、ヤノマミの人々の権利を守るため活動してきた女性写真家、クラウディア・アンドゥハル「ダビ・コペナワとヤノマミ族のアーティスト」。

© Claudia Andujar / Hutukara Yanomami Association
ヤノマミはアマゾン最大の先住民グループのひとつ。さまざまな差別や危機にさらされている

会場は旧日本銀行京都支店、現京都府京都文化博物館(別館)のレトロな空間。そこに、ヤノマミの集落を模したオーバル形のブースを設置して、展示されている。

280年の歴史ある帯問屋の町家と蔵で中国人ユニットが作品を発表

明治期から大正期にかけて建てられた町家は280年の歴史をもつ帯問屋・誉田屋源兵衛の店舗。広い三和土に堂々たる太い梁、坪庭が、大店の貫禄を伝える。

表からは想像できない広さと奥行き。竹院の間には写真作品、黒蔵にはオブジェを展示

町家の竹院の間と黒蔵で、中国人若手アーティスト、ソン・タオ(宋涛/1979年生)とジ・ウェイユィ(季炜煜/1980年生)2人のユニットBirdhead(バードヘッド/鳥頭)による、「Welcome to Birdhead World Again, Kyoto 2024」Presented by CHANEL NEXUS HALLを展示。

「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は、2024年 4 月 13 日(土)〜5 月 12 日(日)開催。12の会場で開催されるメインプログラムのほか、市内約100ヶ所でサテライト展「KG+」も開催される。会場によって料金や開館時間、休館日が異なるため、事前にチェックを。
https://www.kyotographie.jp/