![](https://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/c/f/640wm/img_cf0356bcf58df4276cd799745eb5c447245484.jpg)
インターナショナルブランドと京都が融合するユニークな写真祭
今年第12回を迎える、KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭2024。これまでのべ約159万人の来場者を迎え、今や京都の春の風物詩だ。教会やアトリエ、カフェにまで写真作品があふれるヨーロッパ最大の写真祭、フランスのアルル国際写真フェスティバルのように、KYOTOGRAPHIEも、京都という歴史的な建築物を生かした作品展示が特徴だ。その中には通常非公開の寺院や町家、近現代の名建築もあり、そうした空間が写真と調和する光景は、よそでは決して見られない。
また、KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭は、日本では数少ない国際的な写真祭を標榜しているが、シャネル、DIOR、ヴァン クリーフ&アーペル、ルイナール、ケリングなど海外の有名ブランドやファッショングループがスポンサーに名を連ねていることが、インターナショナルな華やぎを添えている。
メインプログラムの展示会場は市内12か所。歩き始める前に「インフォメーション町家」立ち寄りたい。ここで展示情報や、関連グッズ、書籍が入手できる。建物は大正15年に住宅兼商談の場として建てられた町家「八竹庵(旧川崎家住宅)」。京都で近代建築の名作を数多く手がけた武田五一と数寄屋大工による和洋折衷の意匠が見事。
![](https://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/8/3/640wm/img_83476e451bda040ee2e9e797d94d5bca516666.jpg)
カフェやレストランに改装された町家には見られない、京都の富裕な商家の暮らしぶりと美意識が伺える。通常公開はなく、イベント時のみ入館できる。
川内倫子+潮田登久子の二人展が青木淳と西澤徹夫がリノベした京都市京セラ美術館で
![](https://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/d/9/640wm/img_d99754f48670a14e24ef30dff42b32f81215450.png)
右:潮田登久子 From the series "My Husband" ©Tokuko Ushioda, Courtesy PGI
昭和8年に創建した京都市美術館は、2020年、青木淳、西澤徹夫によってリノベーションされ、通称を京都市京セラ美術館としてリニューアルオープン。いわゆる帝冠様式の重厚な佇まいに現代のデザインを重ね、本館建物内部には、現代的で明るい空間を生み出した。
![](https://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/c/8/640wm/img_c8225c60d0f2c496e81595fb0b00c1b7492060.jpg)
![](https://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/9/9/640wm/img_9913a0d893f2dc41d362d46e6402d11b599068.jpg)
この南回廊2階で開催されているのが、川内倫子と潮田登久子による二人展「From Our Windows」 Supported by KERING'S WOMEN IN MOTION。川内は13年間の家族の記録写真集「Cui Cui」 「as it is」、潮田は「冷蔵庫/ICE BOX」「マイハズバンド」から作品を展示。
![](https://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/e/a/640wm/img_ea2071169afa60204441b3a73e7e0093499502.jpg)
展示空間を二つに分け、そこを往来することで、異なるふたりの視点がゆるやかにつながりあう。この展示「From Our Windows」は、ケリングが芸術や文化の分野で活躍する女性をフィーチャーするプラットフォーム「ウーマン・イン・ モーション」の支援によって制作された、世代の異なる女性写真家の対話的プログラム。こうした二人展は昨年に続き2度目の開催だが、「ウーマン・イン・モーション」によるKYOTOGRAPHIE支援は今年で4度目となる。
![](https://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/9/2/640wm/img_92a1927482890fc7fc3277ee2719ff62475061.jpg)