近年、環境配慮の必要性、規制の圧力、顧客からの要求など、企業は貨物輸送での意思決定において、コストとパフォーマンスだけでなく、CO2排出量の最小化に焦点を当てることを余儀なくされている。核心となる問題は、もはや単に「AからBにモノを運ぶための最も安い、あるいは最も速い方法は何か?」ではなく、「AからBにモノを運ぶための最も安く、最も速く、そして最もクリーンな方法は何か?」ということである。

 現在、自社の排出するCO2に価格付けを行う「インターナル・カーボンプライシング」を採用し、従業員のCO2排出量削減の意識を高め、企業全体のCO2排出量の削減を実現しようとする企業が増えつつある。しかし、企業がカーボンプライシングで測定できるCO2排出量は、「自社が所有および管理する車両からの排出など、自社が直接所有または管理するソースからの排出量」のScope1、「電力など、企業が購入および使用するエネルギーが生産される際に間接的に発生する排出量」のScope2、までに留まっている。

 驚くことに、これらのCO2排出量は企業全体の排出量の10%に過ぎない。残りの90%はScope3排出量と呼ぶ「自社が所有または管理していない活動や資産」から発生している。そしてScope3排出量の最大70%はサプライチェーンにおける輸送によるCO2排出なのだ。しかし、輸送会社の船舶やトラック、鉄道などの排出量を知ることは不可能といえる。

 EUでは移行期間はあるものの、2023年から企業は製造時に高排出量となる製品全般について炭素1トン当たり最大120ユーロ相当でコスト評価されることが検討されており、その対象は上流プロセスから組み込み炭素にまで拡大される可能性がある。従来、「船舶がどこから出航し、何をヨーロッパに持ち込むか」は、効率あるいはコストに基づいて決定されていた。しかし、EUの規制が実施されると、コストが安いからといっても排出ガス規制が緩い国から貨物を持ち込む方がコストが高くなることもあり得る。環境経営を実行する企業は、今すぐにScope3のサプライチェーン排出量に焦点を当て始めるべきだろう。特にグローバルにまたがる長いサプライチェーンを持つ企業の場合、全体に占める割合が高くなる「海上輸送における排出量」を計測できるケイパビリティがより重要となる。

 この資料は、サプライチェーンのCO2排出量を測定すべき理由とその効果、測定のためのツールやメリットを詳しく解説している。脱炭素社会に向けて環境経営、ESG経営を実行する企業の経営者や経営幹部にはおすすめの資料となっている。この機会に一読することをお薦めする。

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