残り2校をあえて予想すると……

 順当なら残りは2校だ。正直、予想は難しい。ボーダー付近にいるのは神奈川大、大東大、帝京大、立大、法大あたりか。また前回11位の立大は箱根駅伝に55年ぶりに出場するなど勢いに乗っている。他にも日体大、山梨学大、日大はチャンスがあるだろう。

 そのなかであえて通過候補を挙げるとすれば神奈川大と大東大だ。神奈川大は全日本選考会の戦い方を熟知しており、前回は3組終了時で首位に立つと、そのままトップ通過を果たした。今回は蒸し暑さが予想されるだけに、1~2組を確実に走るチームが例年以上に有利になると見る。

 大東大は昨年4月に真名子圭監督が就任すると、全日本選考会を5位通過、10月の箱根駅伝予選会をトップ通過した。正月には4年ぶりに箱根駅伝(16位)を走るなど急上昇中のチームだけに、その勢いを買った。

 また箱根駅伝で10年ぶり70回目の出場を目指している東農大にも注目したい。10000m28分11秒99の高槻芳照と同28分16秒30を持つ並木寧音の4年生コンビだけでなく、インターハイ5000mで日本人トップに輝いた前田和磨(1年)も強力。前田は関東インカレ2部5000mで4位(日本人2位)に食い込んでおり、本人は「最終組で日本人トップを狙いたい」と気合が入っている。

 なお6月の総力戦は10月の箱根駅伝予選会を占い意味でも重要だ。大混戦が予想される今年のナイター決戦は有観客(入場料は 1,000 円)で開催されるだけでなく、YouTubeでもライブ配信される。晴れ舞台を目指す学生ランナーたちの熱き戦いを見逃すな。