三浦龍司は2区、吉居大和は補員登録

昨年の全日本大学駅伝、2区を走る三浦龍司(順大) 写真=SportsPressJP/アフロ

 前回3位の順大は三浦龍司(3年)を昨年に続いて2区に登録。3区に野村優作(4年)、7区に伊豫田達弥(4年)、8区に四釜峻佑(4年)を入れてきた。三浦は前回10位でタスキを受けると区間新の快走で一気にトップを奪っている。出雲2区では洛南高の後輩、駒大・佐藤に区間賞を譲っただけに、今回は佐藤に貫禄勝ちして、2年連続の首位リレーを実現したいところだ。そして中盤区間に入ることになるはずの石井一希(3年)で後続を引き離す展開ができれば面白い。

昨年の全日本大学駅伝、8区を走る伊地知賢造(國學院大) 写真=SportsPressJP/アフロ

 前回過去最高の4位に入った國學院大は出雲で2位。今回は1区に島﨑慎愛(4年)、2区に山本歩夢(2年)、 7区に平林清澄(2年)、8区に伊地知賢造(3年)を配置した。前回は平林が7区で区間3位、伊地知が8区で区間賞。ふたりとも昨年より力をつけており、終盤2区間はかなり強力だ。そして出雲4区で区間賞を獲得した主将・中西大翔(4年)と同1区を7位と好走した青木瑠郁(1年)を補員登録。順当ならふたりは3区、5区あたりに入ることになるだろう。今回もエキサイティングな戦いが期待できそうだ。

 前回5位の東京国際大はイェゴン・ヴィンセント(4年)を欠いた影響もあり、出雲は8位に沈んだ。今回もヴィンセントが外れて、留学生は北海道マラソンを制したルカ・ムセンビが最終8区に入った。そして日本人エースの丹所健(4年)が2区に登録された。前回は3区ヴィンセントと6区丹所のところで首位に立ったが、今回はシード権(8位以内)確保のレースになりそうだ。

 前回6位の早大は2区にエース井川龍人(4年)、4区に期待のルーキー山口智規を登録。同7位の明大は加藤大誠、櫛田佳希、富田峻平(ともに4年)、児玉真輝(3年)という主力を補員登録している。

 そして台風の目になりそうなのが前回8位の中大と初出場の創価大だ。

 中大は9年ぶりの出場となった出雲で3位。1区吉居大和(3年)が区間賞で飛び出すと、その後も安定したレース運びを見せた。今回は1区千守倫央(4年)、2区山平怜生(2年)、3区吉居駿恭(1年)、4区中澤雄大(4年)、5区若林陽大(4年)、6区東海林宏一(2年)、7区湯浅仁(3年)、8区阿部陽樹(2年)というオーダーを組んでおり、吉居大和と10000mで28分00秒86の中大記録を持つ中野翔太(3年)を補員登録。順当なら吉居と中野が当日変更で入ることになるはずだが、どこに起用するのか。「優勝争いをしての3位以内」という目標を達成するには、吉居兄弟の快走が欠かせない。

 創価大は「3位以内」が目標で、優勝争いにも切り込んでいきたいと考えている。強力4年生トリオを2区(葛西潤)、5区(嶋津雄大)、7区(フィリップ・ムルワ)に配置。つなぎ区間を好走できれば、7区ムルワで一気に上位戦線へ駆け上がることができるだろう。

 前回、連続シードが「13」でストップした東洋大は2区に石田洸介(2年)を、3週間前に箱根駅伝予選会を戦った東海大は3区に石原翔太郎(3年)を登録している。両選手の走りに注目したい。

 レースは11月6日(日)の8時05分にスタート。テレビ朝日系列で生中継される。前半のスピード区間は順位が目まぐるしくかわり、今回は7区にエースが集結した。箱根駅伝を見据えながら、「大学日本一」を決める戦いは今年もヒートアップしそうだ。